ライト文芸というジャンル(後編)

 前回ではライト文芸というジャンルの中でフェア展開した一部の書籍について触れました。

 今回は前回名前を出せなかったレーベルを中心に取り上げることにします。



 ライトノベルと一般文芸の中間に位置づけられているものの、具体的定義はないのが『ライト文芸』。

 一般文芸の小説というと、とかく「ブンガク」的な、とっつきにくいイメージがついてしまいがちですから、そんなに肩肘張らなくても読めるというお手軽なものが求められているのだということなのかもしれません。


 表紙にイラストがつく場合やや対象年齢が高めでちょっとお上品な感じがしますね。いわゆる『萌え』要素が控えめといいますか、大衆向けを意識している感があります。

 ライトノベルがオタク方向に特化しすぎたのでしょう。刺激が強いのもいいけど、マイルドな風味を求めたい。そんな感じなのでしょうかね。

 適当ですみません。



 さてライト文芸とは、みたいな議論は本題ではないのでこのへんにさせていただいて。

 きっかけは『メディアワークス文庫』の『ビブリア古書堂の事件手帖』ヒットだとか言われてますが……

 昨今は新規の『ライト文芸レーベル』が次々と誕生しています。


 カドカワさんの『富士見L文庫』(カクヨムの公式レーベルでもあります)、S社さんの『オレンジ文庫』、K社さんの『K社タイガ』etcありますが……



 個人的に衝撃だったのが『新○文庫nex』。キレイな黄色が目を引きます。

 


 ○潮社さんといえばまさに「文庫」といえばここ、というほど有名かつスタンダード。有名な文学作品、海外作品をとても広く扱われておりますから勝手に硬派な印象を持っておりまして。ライト方向に舵を切られたのは衝撃でしたね。

 でもまあコミックバンチのことを考えればさもありなん。


 天下の○潮社さんの文庫に『ハルヒ』シリーズのいとうのいぢさんが表紙を描く時代なのか……と時代の移り目を書店で感じたものです。

 

  

 近年創刊ラッシュが続き、にわかに活気づく『ライト文芸』ジャンルではありますが、2014年私が担当を引き継いだ段階では、かなり扱いが弱かったです。

 小さい書店ですからね。取捨選択しなきゃいけないとなると新しいレーベルよりは手堅い古参のところに注力せざるを得ませんからね。

 それでも、前述の『ビブリア』効果もあったのか『メディアワークス文庫』さんだけは一応そこそこありました。


 前任者さんがあらかじめ大量に確保してくれていたおかげで、引き継ぎ直後の年末に刊行された『ビブリア』新刊効果で何もしなくても実績が立つというイージーモードだったなんてエピソードも(こらこら他人任せかよ)



 とまあ、ジャンルの拡大を見ていくらか販売を強化してみたのですが、残念ながら私が働いていた店ではそれら『ライト文芸』はそれほど定着しなかった。


 前編で挙げたミステリや『ちょっと今から仕事やめてくる』など、その時々ババンとフェア展開したものや、『神様の御用人』『お待ちしてます 下町和菓子 栗丸堂』などの一部シリーズは売れてくれたのですが……(伏せ字の意味あるのか)

 

 今思えばライトノベルの近くに置いていたのは、どう考えても失策としか言いようがありませんね……

 どこにあるのかわからずそのまま帰ってしまったお客さんもいらっしゃったのじゃないかなあ……。一般文芸の近くで展開させておけばもっと一般の方にも手を取ってもらいやすかったのかなあ……と後悔しきりです。


 おそらくやりようによっては、もっとどうにかなってた。


 店員自身がジャンルを深く理解し、適材適所に配置するのが大事だということなのでしょうね。



 それにしても。

 『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』でしたっけ。

 これまた『ライト文芸』方面に強いT社さんの恋愛ベストセラー小説ですが、これを書いている人が他方では――



 筋肉ワッショーイ!


 筋肉動画は最高だな~! 

 


 お嬢様学校の庶民サンプルにこんなセリフを叫ばせているのですから、まったく作家さんというものは様々な顔をお持ちであるなあと(笑)


 

 ……って、それをオチにすんのかよ! 色々と台無しだよ!


 

 ……ゴホン。

 というわけでいくらかタイトルを挙げざっと概要を述べる程度ではありますが、『ライト文芸』について取り上げた小話はこのへんにて。

 またどこかでチラッとお話させていただくことはあるかもしれませんけどね。

 

 次回はライトノベルの話に戻ろうと思います。

 筆者がマッチョ軍団に「ゲッツ!」されなければまたお会いいたしましょう。

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