夜店にて
人によっては出店と言うらしい。
縁日と言ってもいいかもしれない。
夏の祭りに欠かせないあれのことだ。
私は小さい頃から夜店と呼んでいた。
中学の頃の友人と待ち合わせするのに中途半端に時間ができてしまった私はたまたまその日やっていた夜店を見て時間を潰すことにした。
それにしても人が多い。
どこからこれだけの人が湧いてくるのだろう。そのわりに夜店に来ないという人はそこそこ知り合いにもいて、そういう人は毎回来ないというのに。
何が人を集めるのだろう。
夜店はそれ自体が楽しみを与えるものとはいえない。
夜店の楽しさの本質とは家族や友人と遊ぶ場の提供にあるのだろう。
であるならば、何故、夜店にはこんなにも人がごった返すのか。楽しみを提供することのできる場は夜店に限ったものではない。なぜ、夜店がこうも人を集めるのか。
理由はたいしてないように思う。
強いて言うなら都合がいいのだろう。
毎年、決まった時期に期間限定で催されるから予定のキリがいいだとか、ある程度の無礼講が成り立っていつもより盛大に遊ぶのにちょうどいいだとか。このくらいの意識が集まったものがまさしくあの混雑を作り出すのだろう。
散歩道考察 @kantata
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