最後、急展開で締めくくられたが、もう少し読んでいたいと思わせる読後感でした。
不思議な力を持つ薬師フィリアと、謎の男レヴィンのお話。ある日フィリアは、大怪我をして家の前に倒れていたレヴィンを治療する。しかし、レヴィンの正体は……!?といった内容ですが、短い中にしっかりと面白さが凝縮されています。なによりレヴィンがイケメンです。いや、顔は分からないけど、言動がイケメンなんです。ラストはいい感じで綺麗に終わりましたが、私は見事に二人の虜になってしまいました。この先もちょっと読んでみたいですね。
フィリアの隠された『力』によって、出会えた二人。『力』があっても必ずしも幸せだとは限らない。それでも『力』のおかげで彼と出会えたことも事実。手を取り合う二人の未来はどうなっていくのでしょうか?まさしく、ここから物語が動き出す――そんな感じがしました。余韻に浸り、続きを想像をしてしまいますが、出来れば苦難を共に乗り越えつつも自分たちの力で幸せな未来を掴みとる、そんな姿を見てみたいと思いました。
全体的な雰囲気は好きです。文章は読みやすく、描写も注意して書いているのが読み取れます。しかし、ーー的はずれだったらすみません。フィリアの力がよく分からない。ラストは一見余韻があるように見えるが、そんなに簡単に捨てられるなら何故幼いときにしなかったの?という疑問が残る。 魔女狩りに冤罪がつきものなら、あえて主人公に特別な力を付与しなくても物語は成立するのでは?とか思いました。物語の雰囲気は好きです。他の作品も読んでみようと思います。執筆頑張って下さい。
ある「力」を隠している薬師のフィリア。いたいけです。かわいい。「力」を隠している理由も、またかわいい。とてもこなれて、適切に配置された文章で素敵な物語がつくられています。ラストもいい。フィリアに幸せをあらんことを!
王に呪いをかけた魔女を探して日夜『魔女狩り』が行われている国。薬師であるフィリアは、人を癒す仕事に誇りを持ちながらも、自らが持つ不思議な力で自分が王を呪った魔女だと思われるのではないかと恐れています。たとえ自分が疑われるとしても、目の前に苦しんでいる人を見かければ救おうとする彼女の姿は、決して魔女のそれではなく。フィリアの道行きに幸あれと、思います。