純粋な非現実から歪な非現実に
骸骨戦士に対する
この骸骨戦士という存在が、私にとっての非現実世界を再現する上で簡単に導入できる非現実世界の象徴なのでしょう。
この骸骨戦士さえ出せば、私の中で非現実世界と了解され、そしてファンタジー世界というものが簡単に成立するのでしょう。
勿論、色々とあるのでしょうが、例えば「ガリオン船に乗船して未知の海原へ飛び出し、謎の島を発見して非現実的な色々を経験する」というようなストーリーを構築しても良いのですが、私にとってファンタジー世界というかストーリーの構築は、そこまでガチガチに定まっていなくて、抑える部分の一点をすべての根拠として、後は自由なのだと思います。
ところで、作品を作るときに付随してくる自分の知っている知識を元にした拘りは、どうにも私の場合リアリティーなものになりがちです。とは言え、別にリアリティーに拘っている訳も無かったりします。
なんでしたら、目が合うだけで頭が痒くなって仕方がなくなる相手がいたって良いと思っているのです。そんなものゲーム的にも”不思議属性”の設定で解決です。作者が言う分には、限度はあるのでしょうけどもファンタジーなら本来問題になる訳でもないのだろうし。
ああ、しかしながら注意すべきだと言うべきでしょう。この様な設定が必ずしも現実世界とかけ離れていると考えるのも軽率だったりするので、ファンタジーどや顔はできません。
ほら、現実世界でも言うでしょう。
”目が合っただけで妊娠しそう”とかとても失礼な言い分。
そう、世の女――じゃなくて、支配者は何を描いても許されるのです。そして支配者とは作者のことです。自分の自由にできる世界なら、うっかり目が合っただけで妊娠させてしまっても良いのです。
それでも筋が通れば、或いはストーリー上問題がなければ、破たんさえしなければ、面白ければ、作者の権限に付随する責任も果たしていることにもなるのでしょう。立派な設定です。
冗談なので、あまり真に受けないで下さいね。
さて、少し真面目な話をします。
理屈を捻るとそれらしさが出て、理屈をぼかすと不思議感が出る。あとはバランスの問題で、その作者のさじ加減で色々と雰囲気を遊べるのではないかと思います。
参考として私の持論を判り易く言わせてもらえば、”理屈”は信憑性や推測を導く武器になるし、”不思議”は作者の感性が武器となって作品世界に形を成して発露するのだと。
思い立っては色々なものを作ってしまう馬鹿な私が、実験体を弄んで学んだことです。
誰が言ったか、頭がファンタジーとか、褒め言葉です。
作品世界が詰まらないなら、私にとってそれは、さじ加減を間違えたという話なのでしょうね(いつも間違えています)。
このような流れは、何を知らなくとも現実に無い世界に憧れて足掻いてきた、私の歴史としてこれからも繰り返されるのでしょう。
そして現実を知るほどに、歪になった経過も表しているのではないでしょうか。
”目が合っただけで妊娠しそう”とか、それの現れだと思います。
骸骨戦士だけで満足していたら、欲をかかなければ、もうちょっと純粋でいられるのでしょうか。
勿論、冗談です。
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