音楽の都より出でて、黄金郷を目指す

谺響

第1話 問題文

音楽の都より出でて黄金郷を目指す

過酷な旅故、双子の子らは街に残し

連れて往くのは7名のみ


第二の晩には大きな川泉に二人呑まれ

第三の晩に五男は崩れ落つ

第四の晩には倒れし三男も捨て置き

第五の晩にはかの街の心を持たぬ者達とは道を別つ

例えそれが貴女でも

第六の晩に振り返れば、いつも私の後を追った弟さえ見えず


そして夜は明け、私は黄金郷の頂きにいたと知るが、

我が名を讃える者はいない




汝が名声を求める者ならば、私が来る道を辿り、黄金郷へと到るがいい

願わくば、汝が我が名を高らかに叫ばんことを

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

音楽の都より出でて、黄金郷を目指す 谺響 @Kukri

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る