第2話 不思議な力が...、少しおかしな話。


「逃げ出す?そんなこと考えたことなかったな。物心ついたときからここにいたら...。ここが僕にとっての世界そのものなんだよ。」

僕は言うとナギは驚いたような、悲しそうな顔をした。

「え?それ、本当なの?やっぱり...なんだね。そういえば、貴方の能力を聞いてなかったわ。」

ナギは小さい声でを言っていた。何がやっぱり?

あと能力って何のことだろう。もしかして...僕には小さい頃から、不思議な力があった。この力について何か知っているのかな?僕は不思議そうな顔しているとナギが

「...もしかして、貴方。能力を知らないの?まさか、そんな訳ないわよね。」

こう言うので、僕は知らないと言ったら驚いていた。


「そう。今時能力を知らないなんて...。まあ、いいわ。この様子だと歴史も知らなそうね。

【...昔、この世界は私達のように政府に捕まっている子供達なんていなかったそうよ。それはそれは、とても平和で争い事はなかったみたいよ。花も動物を元気に育っていたらしいの。

けれど、およそ800年前にとある村にある男は生まれた。その男は不思議な力を持っていたという。その力は天気を操り,火や水、風を出し,草木の成長を操作したらしい。村人はその男のことを神だと呼んでいたわ。その男が神と呼ばれた一番の理由はたらしいわ。さらにその男はとても優しく村人に利用されていたわ。どれ程をしてもその男はやっていたわ。ここまでなら、なにもなかったわ。

しかし、100年経った頃、その人はしまったの...自分が利用されていることに。でも、気付くのが遅かったわ。もう村人達は、その男がいないともう何も出来ないほどに落ちていたわ。それから、その男は暴走したらしい。

10年位はずっと...ね。でも、また違う男が立ち上がったの。彼は言った『僕達があの方を暴走させてしまったから、僕らが止めたげなきゃ!僕達は甘えすぎたんだよ。』とそれに皆は同意はしたんだけど、誰も着いていくなんて言わなかった。そしたらまた彼は『皆はここで待ってて僕が行ってくるから。』と皆の声に耳を貸さないですぐ出発した。彼はそれから、5年位で帰ってきたわ。勿論その男も連れてね。何があったか誰も知らない。その男は暴走もなく、村人は変わらなく、平和だったそうよ。それから、彼は神を救った英雄と呼ばれていたわ。】

...ここまではとても有名な昔話なのよ。事実を基にしているらしいわ。これは能力者の始まりとも言われているわ。」

とナギが説明してくれた。何故かバカにされた感じがした。けれど、この話は少しおかしいと感じた。ナギは僕の気持ちを知ってか知らでか「でも」と続ける。


「この話おかしいと思わない?普通の人はそんなこと思いもしないかもしれないわ。貴方はどう感じたのかしら?」

普通の人とは、どんな人なのかはわからない。取り敢えず、僕は感じたことを話した。

「やっぱり貴方は...。そうよね。

まず、英雄のことだけれど、神はたのに何故、帰ってこれたのか。もし英雄に能力がない。村人達と同じと言われていたのか。それが本当ならこう言うことは出来ないはずだと。

次に神は酷い要求されても、気づいていないのに、突然気付くかしら、そして、何故、暴走がなくなったのかしら。

こんなところかしら?

ここからは私の考察なのだけどいいかしら?」

と僕が感じたことを全ていってくれたのである。僕は知りたかったので頷いた。




ナギは色々知っているみたいだけど、これぐらいは普通の人は皆知っていることらしい。ナギの考察のお陰で理解が出来た。この頃の僕はわからないが。


          不思議な力が起こしていた、少し矛盾するおかしな話。

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世界をかける者たち 熾月雪莉 @Seturi22

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