短編ですが、充分読み応えのある物語です。暗く重苦しいテーマかと思いきや、ラストシーンはストンと溜飲が下がります。この二人、これからどんなエピソードを展開していくのか。むしろ序章かもしれません。一読の価値あり、ですね。ルビ機能をお使いになられたら、もう少し読みやすいかとおもいます。
短編として完成度の高い作品でした。文章のリズムが良く、ストレスなく読み進められる点も個人的に好印象です。子供っぽい軽薄な主人公と、大人びた計算高い少年の組み合わせも「そそられ」ます。ハッキリ言って、この短編ひとつだけじゃ物足りない。この物語を終えた先ーーそれがみたい!!(内容には関係ないですが、傍点や振り仮名の設定ミスがもったいないかなあ、と思いました)