始まりの吸血鬼 始祖ルルシツぺㇱ

★634

第1話 話の始まり

「どうして吸血鬼は神に呪われた種族と言われているの?」


吸血鬼の子供が親にした質問。子供が疑問に思うのは当然なのだ。

なぜならば、不老不死であるうえに、魔法力を持っている。最弱の種族である人間にうらやましがられ、天使に劣らない力、いや、凌駕する特殊な力を持っている者もいる。

確かに、人間の血を必要とし、太陽に弱いという弱点もある。が、それは種族の特徴といってもいいだろう。

だから、むしろ尊敬を集めてもいいのだ。

吸血鬼の親は、やさしく微笑み、


「それわね、始祖様が吸血鬼になる過程によるものなのだ。そう、もともと我々は人間だったのだよ。

遠い昔、神や龍、堕天使、悪魔などが派遣を争い、大戦争が起こった。

そのときに、特殊な力をもっていた始祖様が人間たちを守っていく末に、吸血鬼となったのだよ」

「えっ、」


吸血鬼の子供は、予想外の内容に驚きながら、親の話をまった。

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