あの日の情景と辛いほど重なってしまう。それでも、読んで欲しい。

りんご農家のロボットコタローは、いつでも健気に作業を続けていました。もう戻らないご主人たちのため、注文の来ないりんごの世話を延々と続けていました。
作中、関連事項を検索するコタローは、まるで私たち人間が過去の記憶を辿るようで、それが“心”なんじゃないかと錯覚を起こしてしまいます。コタローの中にあるのはどれも美しい光景でした。まるで、澄み切った空のようなさわやな景色が浮かんできます。
大震災という重いテーマを扱った作品ですが、皆さんに読んで欲しい。
今当たり前だと思っている光景がどんなに美しく、どんなに儚いものか。
涙が、止まりませんでした。

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