第11話 記憶力が残念(高校生)
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2016年3月
人の顔が覚えられない。
どれくらい覚えられないかというと、最後までクラスメイトの女子二人の見分けがつかないまま丸一年間過ごしたくらい。
だってねぇ奥様。
同じような化粧、同じような髪型、同じようなミニスカ、同じような背丈に体型、ついでに席まで前後ときてる。
どうしてこう女子高生ってぇのはグループでみんな同じような格好ばっかりしたがるのかね。独自性を持ちたまえ独自性を!!!
最初に見た瞬間思わず「間違え探しゲームか!」とか突っ込んじゃったよ脳内で!!
まぁその子たちの件を差っ引いたって顔を覚えるのは苦手だ。
なんてったって親しい仲の人間ですら判らない時があるんだから。
何故なら自分は服装・髪型・眼鏡などのアイテム、その他の大きな特徴、それらを認識して初めて誰だか判断している。
つまり服装や髪形や特徴が変わっちゃうとひじょ〜に判断が困難となるのだ。
例えば同じ部活のS木が髪を切って眼鏡からコンタクトレンズにした時。
廊下の向こうに人発見。友達と誰かが喋ってる。
怪訝な顔で近づく私。
S木:「ん?どしたの?」
私:「……やっぱりS木さんだよね?」
S木:「いやどゆこと!?そうだけども!」
私:「いや、立ち姿が似てるし声がS木さんだし、この学年でズボンはいてる女子S木さんくらいだし……」
S木:「なんで判断材料が全部顔以外なんだよ!」
私:「でも眼鏡じゃないから違うかなと思って。てゆーか髪型はまだしもなんで眼鏡してないの?眼鏡じゃないS木さんなんてただの『ドS』じゃん!」
S木:「それ眼鏡あってもただの『眼鏡かけたドS』じゃねーか!」
私:「私いつもS木さんと他の部活メンバー髪型と眼鏡の種類で見分けてるのに変えちゃったら判んなくなるじゃん!」
S木:「いや眼鏡の種類で識別すんなし!顔を覚えろよ顔を!!」
私:「だって私以外の同級生全員眼鏡とかうちの部活眼鏡成分高すぎるんだよ!私が眼鏡になったらもはや眼鏡部になるところを私一人でなんとか持ちこたえてるんだぞど〜してくれるんだ!!」
S木:「上等だオラァァお前にも眼鏡かけて純然たる眼鏡にしてやろうか眼鏡100%にしてやろうかァァァ!!」
んもう、S木ったら本当にドSなんだからぁ。
お陰でまた1ヶ月半かけてS木の顔を覚え直す羽目になったしらずなのでした。
そもそも前話でも紹介したが、自分は実の姉すら髪型変わって見間違えたことがある。
家の中だから辛うじて姉と判断できたが、外ですれ違ってたらまず気がつかなかった自信があります。
そういえば久しぶりに鏡を見たときも自分の顔を「こんなんだったっけ?」と首をかしげたことがあったなぁ。え?それは女子力が低いだけですかそうですか。
最終的に何を言いたいかというと、みだりなイメチェンはしないで欲しいのとS木はドS。
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