第1話


1章 世界の始まり


ゴーン、ゴーン

この街の鐘が鳴る、

今日の始まり、

世界の祝詞、

はじまりの朝

「今日で12年18時間か...」

一人の男が呟いた

黒のコートに後ろに黒い剣を掲げている男

白咲神奈は今日も人探しをしていた。

「はぁ・・・・・」

やっぱり今日も見つからない・・・

このやり取りは何回したことやら・・・・

まぁ、慣れたからいいけどさ。

俺はペンダントに話しかけた

((どうしたの?))

「全然見つからねぇ・・・」

((また、例の子?))

「ああ、」

いや、ただのペンダントではない

一応、リンドブルムという名前がある

あの日、ペンダントを付けられてから気を失い

リンドブルムが宿り、俺はその出来事をあまり覚えていないが。

あの後リンドブルムがその時の状況を教えてくれた

そして俺以外、リンドブルムの声が聞こえない

俺以外聞こえないせいで変人によく思われる。

がしかしもう慣れていた。

「ん?なんだこれ」

変わった掲示板に俺は目が行った

とてつもなく鮮やかな掲示板だな

やれやれ、俺は広告を見てみるとした

命の恩人が見つかる手がかりを俺は見つけたい!

俺は一つの広告に目が行った、内容はこうだった

(来たれ、挑戦者よ!!勇気ある者はコロシアムまでに来い!!)

「息抜きにもちょうどいいな」

神奈はニャっと笑みを浮かべ

ここのところ最近探すことに集中していたか

真面に身体を動かしていなかった。

俺は楽しみにしながら

コロシアムに向かうことにした

しかしこの町は広いな

正直迷路みたいだな。


俺は歩きながらコロシアムを眺めていた


ドンッ!!


行く道の途中に何かにぶつかった

やべぇ!よそ見していた!

大丈夫かな?

「いったぁ~い」

どうやら女の子にぶつかってしまったようだ

俺は慌てて女の子のもとに近づき

手を差し伸べながら謝った

「すまない、怪我はないか?」

俺は心配だったので頭を少し上げて

女の子の様子をうかがった。

「大丈夫ですよ転んだだけですし」

そう言って女の子は起き上がり

ありがとうと言って、一礼をした、

「他所見していて、すまない」

と俺はもう一度頭を下げた。

「私も他所見したのでお互い様です」

と女の子はニコッと笑って手を差し伸べた

「そうだね、それじゃあお互い様だ」

俺はその手を掴んで起き上がった

俺もありがとうと言って一礼をした。

「あ、私は芦埜(せりの) 希(のぞむ)と申します。」

「俺は神崎 神奈だよろしくな」

希か、いい名前だな。

まるで希望が溢れて明るそうな名前だ

「ところで貴方もコロシアムに向かうんですよね?」

「ああ、そうだが・・・って君もコロシアムに?」

希は頷き、何故か指をもじもじしながら

上目遣いでこっちに顔を向けた。

何か困っていそうだ、俺は聞こうとしたが

希は口を開いた。

「実は・・・迷子になっちゃって」

成程、迷子か、可愛いな

しかしながら少し心配だな

「ああ、なら一緒に行こう俺も向かうところだし」

「本当に?!ありがとう」

これなら迷子にならずに済む

正直自分一人とリンドブルムだけだと

変人に見えられて怖いので個人的には助かった。

希は暑いと言い服のフードを外した。

とても綺麗な白い髪に耳が隠れるくらいのショートヘア

とても肌も綺麗で聖女に見えた。

俺は一瞬ドキッと魅入られてしまいそうだった。

凄く可愛いくて顔が赤くなってしまった。

「あの・・・・そんなジロジロ見られると恥ずかしいんだけど///」

俺はハッと我に返り

自重した、流石に驚いた。

「あっ・・いやっ・・すまない」

何かまるで自分が丸くなった感じがした。


俺は希と一緒にコロシアムに向かっていた

さっきのは驚いた、本当にヤバかった

余りにも不意打ちすぎて驚きが抜けきれない。

「コロシアムに着きましたよ」

「おっ、ここか」

周りを見渡したらとても広かった

正直驚いた、デカいせいか

うぉぉぉぉぉお!!ってなりそうだった。。

「それじゃあ、私はここで」

「試合で当たるといいな」

「そうですね、ではまた試合で」

希は一礼し、コロシアム内に消えていった

俺も一礼して受付に行く事にした。

((カンナくんさっきの娘可愛いかったね))

「うるさい、さっさと行くぞリンドブルム」

((はいはい))

俺はペンダントを握り締め

コロシアムに入っていった。


・・・・・・

俺の恩人いるかな?




同時刻

場所はコロシアムの真上の空より

白いローブを纏い黒の杖を背中に掲げる。

謎の人物がふわふわと浮いていた。

ニコッと笑い、空から地上へ着地した。

「神奈・・・大きくなったね」

((はい、大きくなりました))

杖と会話をする謎の人物

「それじゃ、今から行くね」

足を歩み始め、コロシアムの中に消えていった。

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ヒロインに憧れた黒剣士とヒロインすぎる白魔術師 シュガーそると @secret_maker

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