ヨンダ編
カクヨムで読んで感じるよしなしごと
(一)レビューは誰に見せるつもり?
作品を読むよりも先に、レビューについて気になったのである。
「レビュー」は「review」なわけで、その意味は批評・論評ということになる。
ではそれは「誰のために書かれるのか」というと、実は作者だけではない。その他の人に向けてということにもなる。
ここカクヨムでは、レビュー記入ページで「おすすめレビューの投稿にあたって」と題し、他人にこの小説を推薦するように書くことを規定している。つまり、特に「未読の、これからの読者」に対して読ませる気満々なのである。
それにしちゃあなぁ……と残念な気分で一杯なのだ。
そういう役割を持たせたいなら、何故キーワード検索でレビューを含めた検索にしないのか。
作者ですら気付かない魅力にさえスポットを当てるのが、良いレビューというものである。特にこうしたサイトでは、若い才能の、若いが故に明確な言葉に出来なかった何かを、熟練の読み手が切り取って見せることがあるだろうに。
レビューのコンセプトを「他者へのおすすめ」と定めておきながら、それを最大限活用することなく終わっているとしか言えない。半端である。
とまれ、レビュー文を対象にしたキーワード検索の実装は必須だろう。出来れば、小説検索とは違う機能として実装されるのが良い。
現状の検索結果一覧では、レビューのアオリが表示はされるものの、作者自身のものと合わせて二つしかないので、実質ひとつきりの表示でしかない。しかもアオリだけだ。さらに加えると、複数レビューがある場合にどれが選ばれて検索結果に表示されるのか、よく分からない。半端である。個人的にここでは、二つ以上のレビュー文が付いていれば、作者自身のアオリをオミットしてレビューのアオリを並べるべきではないかと思う。どうせ作品トップに行ったら、作者のアオリがでかでかと表示されるのだ。そんなの後回しでもいい。
実質的に、作品についたレビューに読者が触れるのは、作品トップページに行った時しかないのが現状である。だが、ある程度読む気持ちがある作品だからこそ作品トップまで行くのではなかろうか? このページでしかレビューに触れる機会がないというのは、もったいないとしか言いようがない。
だがそこでも、作品本文へのリンクよりも下にレビューが配置されているため、画面をスクロールさせる手間が重なる。ページ内リンクもあるにはあるが、それにしても一手間増えることは変わらない。
要するに、読ませるための“引き”としてレビューをコンセプト付けしているのに、そう使われていない/その役割が果たされにくい雑な設計になっているのだ、サイト全体が。
そういうつもりなら、本文リンクが現れる前に、せめてレビューのアオリいくつかだけでも、目に触れるようにするべきだろう。検索結果ではひとつだけでもそうしているのに、肝心な作品トップでそれをしないなんて。どうも半端に思えて仕方ない。
レビューについては他にもネタバレについてとか、インセンティブがないとか、作者側からのアプローチが削除しかないとか気になる部分がてんこ盛りなのだが、ひとまずはこの辺にしておこう。別の項を立てて書くことにする。
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