詩集*

羽根

方がいてくれるなら

哀しみさえも

わたしを羽ばたかせる羽根になるでしょう

貴方がそこにいてくれるから

わたしはその羽根で貴方を

その羽根ひとつひとつで包みたいと思うのです

貴方がそこにいるだけで

わたしの世界は変わって

貴方がそこにいるだけで

同じく前を向いて

羽ばたこうと思うのです

例え羽根が汚れて

雨に濡らされて

千切れて翔べなくなったとしても

その思い出ひとつひとつは忘れません

羽根がなくても

翔び方を一緒に習いました

羽根がなくとも

わたしは貴方と一緒にいれましたから

だから

羽根がなくともいま

わたしの心はその思い出に潤っているので

渇いてなどはいないのです