連載途中ではありますが最新の第六十六話まで拝読し、この物語を広くお奨めしたいとの思いから、レビューめいたものを。
内容につきましては、すでにタイトルでご理解いただけると思います。
お奨めのポイントとして、「笑い」です。単に笑うと言いましても、ツボは人それぞれです。この物語は一般人からコアなマニアにいたるまで、どこかのお話で必ず声を出して、もしくは密かにニタつくことができると思われる点です。
全話拝読し、どうしても意味が分からない部分もありました。でもそれ以上に(かくいう私は一般人ですから)笑わせてもらったお話が多いのです。その点はどうぞご安心ください。
ナギナタの花江さん、元勇者の園市、大学生の川崎くん、社長の伝助氏をはじめ、魔界から遊びにやってくるさまざまな種族の友人たち。
私の一押しは、やっぱり魔王さまですけど。
彼ら彼女たちが、主人公の暮田伝衛門とどう絡まっていくのか。そこから巻き起こる爆笑コメディ。
と思わせておいて、実は感動を誘う物語も挿入されております。
これがお奨めポイントの二つ目なのです。
まだこの物語は続くでしょう。いや、つづいてほしいです。
間に合いますよ、今からでも。ぜひグレーターデーモン、いえ、暮田伝衛門の爆笑&感動物語をご覧になってください。
魔界から召喚されたグレーターデーモンが暮田伝衛門と勘違いされて地球の長屋に住むことになり、愉快なキャラたちとドタバタ騒ぎを起こしていくギャグ作品です。どのキャラもしっかりとたっていて、楽しく読み進めることができます。これだけの話数のネタを考えつく引き出しの多さにも感心します。危険なネタにも容赦なく突っ込んでいき、逮捕されたり、長屋の管理人である花江さん(かわいい)にナギナタで殴られたりする伝衛門さんには好感が持てます。毎日楽しそうで何よりです。読む側も暮田さんや花江さんのいる世界でドタバタ騒ぎをしてみたい気持ちになります。
日常への異物の混入というのはギャグ作品の鉄板。
不思議な生命体とそれに付随する文明が面白おかしく日常を浸食していくというのは、うる○やつらやド○えもんを代表に、多くの人にこの国で愛されてきた歴史があります。
本作もそんな伝統あるコメディ作品。
魔界から召喚されたグレーターデーモンこと伝衛門さんが、現代社会を魔界の常識でぶったぎる。
時にはその逆に現代社会に毒される。
話の最後にはきっちりとオチがつき、さらにさらに、なぎなた振り回して尻を叩いてくれる、古き良き大和なでしこ(ただし彼女も徐々に腐げふんげふん)までついてくる。
実に上質なコメディ作品となっております。
特にこの作品を読んでいて強く感じるのは、キャラクター全員がいい奴らだということ。
レギュラーキャラの花江さんや園市くん魔王さまはいうまでもなく。
恋敵(?)できざだけどちょっと抜けたところのある伝助から始まり、何かにつけて伝衛門を追い回す警察官の間島、なにかと口うるさく文句を言ってくるが血は争えないポンコツぶりな花江さんのお母さんと、だれもかれも敵役にしては憎めない人間性をしています。
ほんと、古きよき王道コメディ。
こういうのを見て育ってきた人間にはたまりません。
読めばその温かい彼らのやりとりに、ほっこりすること間違いなし。
おすすめですので、ぜひ一読を!!
のっけから個人的感慨で恐縮ですが、「Wizであれほど恐怖の対象だったグレーターデーモンが、なぜかネタ枠にw」という文字列が、頭の上にフキダシのように浮かびました。
なにせ登場早々、ブラジャーにまみれて下着泥棒扱いで逮捕されたりと、ワードナの精鋭とは思えない「汚れ芸人」ぶり。
身分証明書がないことをバカにされて運転免許取得とか。ホントに悪魔か……。「いやお前、巨体って話じゃん。運転席に収まるのか本当に。ツノ、屋根突き破っとるんかい」などと、ツッコミを入れつつ読むと楽しい。
キツい残業後の通勤とか、その最中の脱力読書に最適。1話完結型コント集だから、どこ読んでもいいです。たまーに人情喜劇回やライトミステリ回が挟んである遊び心と心配りも憎い。
まさしくタイトルに記されている通り、色々あったのか現代の地球にやって来てしまった暮田さんことグレーターデーモンを中心に、周りの様々な人物やら同じ世界からどんどんやって来る奇妙奇天烈な仲間やらと巻き起こす悲喜こもごもな日々の物語。
世界間のギャップは勿論、様々なゲームネタ、異世界転生と言うお馴染みのジャンルへの突っ込み、個性豊かすぎる面々、21世紀の社会に馴染み過ぎな同志たちなど様々な要素が主役のグレーターデーモンさんと絡み合い、毎回様々な騒動や出来事が楽しめる作品です。
どこか達観したようなグレーターデーモンさんを巻き込み、今日はどんな物語が起きるのやら……。