第45話 恋愛

おじいちゃんの葬儀が一通り終わった。良太は学校へ戻る。

季節は夏になっていた。

美紀「・・・良太君」

良太「もう、大丈夫だよ」

公太「そうか・・・お別れできたか?」

良太「うん」

公太「よかったな・・・良太」

美紀「なんで・・・公太が泣きそうになってるの?」

公太「いい人だったからな・・・良太のおじいちゃんは・・・」

美紀「そう・・・」


良太と公太は二人で話す。

公太「良太・・・すまん。お前に1個嘘をついてる。」

良太「えっ・・・」

公太「俺のおじいちゃんも死んでる・・・もういない」

良太「・・・そうか」

公太「違和感はあったんだ・・・ただ、たらればでお前を傷つけたくなかったんだ」

  「俺のおじいちゃんも死ぬ前は元気が無くてさ・・・よく眠ってた・・・」

良太「そうか・・・それはいい嘘だよ・・・公太」

  「ありがとう」

公太「・・・」


美紀は良太を元気づけるために、デートに誘う。

美紀「あの、良太君もしよかったら・・・これ」

良太「遊園地?」

美紀「今度一緒にいこう///」

良太「うん///」


そして、良太と美紀の遊園地デートの日が来る。駅で待ち合わせをする二人。

良太「おまたせ~」

美紀「お待ちしておりました」

良太「あ・・・ごめん長く待たせた・・・待ち合わせ10分前だけど」

美紀「・・・今来たところだよ・・・///」

アルゴ≪小娘特有の言語障害だろう。≫

良太≪・・・たまに・・・違和感のある言葉を使うよね・・・≫


遊園地に着く二人。

良太「遊園地なんて、久しぶりだよ♪」

美紀「私も♪」

良太「どれに乗ろうかな・・・」

美紀「まずは、ジェットコースタとかかな」

良太「えっ?」

美紀「一番人気だしね♪」

良太「・・・」


ジェットコースタに乗る二人。

美紀「きゃぁーーーー♪」

良太「いやーーーーーーー!!」

アルゴ≪うん、映像がこう動く体験も悪くないな≫


ジェットコースタを降りる二人。

良太「はぁ、はぁ、」

美紀「楽しかったね♪」

良太「えっ!?」

美紀「もう1回行こう♪」

良太「・・・望むところです」

アルゴ≪嘘つきだな≫

良太≪オスの意地です≫


2回目が終わる。

良太「ぜーぜーぜー」

美紀「楽しかったね♪」

良太「移動しよう・・・次へ」

美紀「うん」

アルゴ≪もう1回♪≫

良太≪無理だよ・・・あの内臓がきゅっとなるのが嫌いなんだ≫

アルゴ≪オスの意地はどうした?≫

良太≪重力に逆らうのはよくない・・・ニュートンに失礼だ≫

アルゴ≪それも一理あるな≫



問題のお化け屋敷に到着する。

美紀「ここは、お化け屋敷が有名なんだよ」

良太「へぇ~・・・・」(こいつはやばいぜ)

美紀(これで・・・合法的に抱き着ける・・・いいアトラクションね)

  (考えた人にノーベル平和賞をあげたいわ)

アルゴ≪どうせ、人が驚かすだけだろう?≫

良太≪それでも・・・怖いのです・・・王様≫


中に入る二人。お化け屋敷の中を進んでいく。

おばけ「ぎゃーーーーー!!」

美紀「きゃーーーー♪」

良太「いやーーーーー!!」

アルゴ≪ワンビビり。≫


そして、どんどん良太のビビりポイントはたまっていく。

アルゴ≪2、3、4、5、678・・・・12ビビり≫


良太の異変に美紀が気付く。

良太「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」

美紀「良太くんって・・・もしかして怖いの苦手?」

良太「えっ」

美紀(そうか。怖いのに我慢してくれたんだ。あたしの為に!!)

美紀「まかせて良太君!!私が前を歩くわ!!」

良太「いや・・・」


美紀が良太を背に歩いていく。おばけがでてくる。

おばけ「うらめしや~」

美紀「殺されたいのか・・・・はぁ~、もう一度死なんとわかんらんか・・・」

おばけ「えっ?」

美紀「一度だけでは足らないらしいな・・・二度目の死を体験さしてやる!!」

  「かかってこい!!ごらーーーーーーーーー!!」

おばけ「きゃーーーーーーーーーーーー!!」

良太「・・・・」

アルゴ≪やりおる!!二回目の死!!≫


思春期の恋する少女はお強い。神殺しを決意するほどだ。

死霊殺しなど楽勝だろう。戦え、恋する少女!!

※お化け屋敷では死霊でなく人がやっているので、やめてください。殺人です。


良太と美紀はベンチに座って休憩をする。

美紀「はい、アイスクリーム♪」

良太「ありがとう・・・」

美紀「・・・おじいちゃんって、どんな人だったの?」

良太「えっ?」

美紀「公太は知っていて・・・私が知らないのはフェアじゃない・・・」

良太「・・・とてもやさしい人だった・・・将棋好きで」

  「いつも・・・」

  「悪いことはしちゃいけない」

  「人の為になることをしなさいって」

  「いう、おじいちゃんだった」

美紀「いい、おじいちゃんだね」

良太「たくさん、僕を愛してくれたんだ・・・」

美紀「・・・」


美紀はベンチから立ち上がり良太にいう。

美紀「おじいちゃんの分も・・・私が良太くんのことをたくさん愛すから!!」

良太「・・・ありがとう・・・末永さん」

美紀「////」

良太「////」

アルゴ≪暑くてアイスが溶けてしまうな。愛すクリーム。愛の叫びなんちって♪≫

良太≪・・・馬鹿者≫


布団でアルゴと話す。

アルゴ「今日の感情はどうだ。」

良太「愛かな」

アルゴ「それは前に言ったぞ」

良太「恋愛かな。じゃあ」

アルゴ「恋愛?・・・・恋も愛もあったぞ」

良太「違うよ・・・恋から愛に変わるんだ。だから、恋愛なんだ。」

アルゴ「恋愛か。覚えとく」

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