第39話 期待

ホワイトデー当日、良太は学校への支度をする。

アルゴ≪ほんとにあんなものでいいのか?≫

良太≪あれしかないと思ってる////≫

アルゴ≪ある意味卑猥だと思うが・・・≫

良太≪卑猥じゃないよーーーーーー!!純粋だーーーーーー!!≫


良太は学校へ着く。

美紀「おはよう///」

良太「おはよう///」

公太「ドリカムみたいなやつらだな」

良太・美紀「えっ?」

公太「決戦は金曜日ってな♪」

良太・美紀「////」

アルゴ(!!)


そう、今日は金曜日である。西暦何年のホワイトデーかは知らない。

考えたくもない。


みんな、授業中考える。

良太(どこで・・・渡せば・・・どうしよう・・・)

美紀(今日・・・答えてくれるのか・・・・怖いな)

公太(はたから見てりゃ・・・わかりすぎだ・・・鉄板だ・・・早くしろ)

アルゴ(ドリカム知ってるのか・・・公太やるな。わくわくさんネタも通じるかもしれない)


良太と公太は二人で話す。

公太「心の準備はできてるのか?」

良太「・・・ばれてるか。公太には」

公太「そりゃ、親友だからな」

良太「そうだね♪」

公太「背中も押しつかれた。あとはお前の足でいけ」

良太「・・・ありがとう公太」

アルゴ≪背中を押す?顔面殴ったことはあっても、背中を押したことないだろう。どこのエピソードだ?≫

良太≪・・・それは違う≫


良太は放課後まで時をまつ。

良太(あぁ、どきどきしてきた)

美紀(神の審判が近づいて来てる。)

良太(あぁ、うまくいくかな)

美紀(これで、ダメだったら・・・神を探しに行こう・・・殺してやる・・・あたしが審判してやるーーーーーー!!)

良太(あぁ、ダメだ)

美紀(緊張すりゅーーーーーー!!)


放課後になる。

公太「じゃあ、お二人さん♪俺は帰るわ♪」

良太・美紀「うん////」


公太は一人帰り道考える。

公太(ああ・・・ここまでやったんだ・・・うまくいってほしいな)

  (俺も誰か探そうか・・・)

  (ダメだな。消防士になるまでは!!)

  (俺はそれでいい♪)


放課後、二人だけで良太と美紀は話す。

良太「あ、あの///」

美紀「///」

良太「バレンタインはありがとう///」

美紀「うん///」

良太「これお返しです。アメと・・・///」

美紀「うん///」

アルゴ≪再度聞くがほんとにそんなものでいいのか?≫

良太≪これぐらいしか、思いつかなかったんだ。けど、何回も作り直したよ≫

アルゴ≪その点ではイーブンか≫


美紀は家に帰る。美紀は部屋で良太からもらったものを確認する。

美紀「良太君からの・・・」

  「初めての・・・」

  「手紙・・・手書きか・・・」

  「緊張するな・・・何書いてあるんだろう・・・」

  「今日はやめとうこうかな・・・」


そっと引き出しにしまう美紀。ただ、気になってしまう。

美紀(あれ・・・)

  (何が書いてあるんだろう・・・)

  (今までしたことを思い出してみよう)


美紀は良太との思い出をめぐる。決心する。

美紀「よし!!あそこまでやったし!!ホモがたきも仲間にしたし!!」

  「あとは、神のみぞ知る!!」


美紀は決意し、手紙を開く。

手紙「末永さんへ

   バレンタインのチョコレートありがとう。とても、おいしかったです。

   たくさん考えたけど、あのチョコレートの意味はまだわからなかった。

   ごめんなさい。

   ただ、僕はあることに気付きました。」

美紀「・・・なにに?」

手紙「僕は末永のことが好きです。

   どうしても思いを伝えたくて、手紙を書きました。

   いっぱいチョコレートを作り直してくれたと公太から聞いて、

   僕も手紙を何度も書きなおしました。ただ、うまくまとまらないけど。

   言葉にするのも苦手だし。会話も下手です。

   ただ、何度も書き直してわかったことがあります。

   はっきり言えることはひとつです。書けることもひとつです。

   僕は末永さんが好きです。」

美紀「・・・良太君」


美紀は手紙をそっと胸に近づけ、泣きながら大事に抱きしめる。

美紀「うううう」

  (神様ありがとう)


思春期の恋する少女の片思いは終わりを告げる。

いっぱい頑張ってきたことに対して、神様はちゃんと見ているのかもしれない。

恋する少女に幸あらんことを願う。


布団でアルゴと話す。

アルゴ「・・・恋・・・恋・・・恋」

良太「なにをぶつぶついってるの?」

アルゴ「失恋する、失恋しない、失恋する、失恋しない」

良太「不吉だよーーーーーーー!!」

アルゴ「しないでとめただろう。今日の感情はなんだ?」

良太「今日は・・・不安もあるけど・・・期待もしてる」

  「・・・期待にしとく!!うまくいく!!」

アルゴ「そうか。期待か。覚えとく」

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