第34話 動揺

みなさん、一世を風靡ふうびした、格闘ゲームを御存じだろうか。

名は言わない。


良太と公太は格闘ゲームをやっている。

良太「・・・くらえ!!」

公太「!!」

良太「ふふふ、ゲームでは僕に勝てまい」

公太「あわわわわ」

良太「公太?」

公太「この技は見たことがある!!」

良太「えっ?」

公太「・・・良太!!技名を教えろ!!」

良太「瞬なんちゃら・・・なんだっけ?」

公太「瞬間的に地獄の様に殺戮される技だ・・・決まったら身動きひとつとれない」

  (末永・・・お前はこいつだったのか!!)

アルゴ(どこかでみたな・・・俺も)


違います。末永さんはかわいらしい女の子です。邪気をまとった、赤髪のゴリラやろうではございません。アルゴは末永さんの思考を読んだ時に垣間見ていたかもしれない。


では本編に戻ります。


3学期が始まった。公太は家で線香をあげる。

母親「やけに線香あげるわね・・・公太?」

公太「生に感謝してるんだ・・」


写真を前に公太は思う。

公太(じいちゃん、とうちゃん、俺は今日も生きてる。ありがとう)


不幸を感じたあとは、幸せを感じやすい。これは私の教訓だ。

ゆえに、幸福と不幸は平等である。


教室に着く良太。

良太「おはよう♪」

美紀「おはよう」

公太「おっす」

良太「公太戻ってきたね♪」

公太「あぁ・・・生の喜びをしったからな。捨て身ではいけない領域がある」

  「頬に十字傷のある、逆刃刀を使うやつの気持ちがわかった」

  「今なら俺も、あの技を使える気がする」

良太「・・・妙に説得力があるね・・・」

美紀(なんの話かしら・・・)


そして、休み時間を迎える。美紀が公太に相談する。

美紀「公太・・・ちょっと相談が・・・あっちでいい?」

公太「!!」

  (死の恐怖に負けるな!!一歩踏み込むんだ!!生を勝ち取るために!!)

  「わかった・・・」

良太「?」

アルゴ≪?≫


公太と美紀がいなくなる。

良太「なんだろう?二人だけで」(なんか、モヤモヤするな・・・)

アルゴ≪・・・お仕置きタイムか?≫

良太≪うん?≫

アルゴ(今なら計算できるかもしれない・・・・)



公太と美紀は相談する。

公太(くそ・・・足がぶるっちまってる・・・・ゆうことをきかない!!)

  (くそ・・・体もぶるっちまってる!!)

美紀「なぜ、そんなに震えているの?」

公太「お前・・・なかったことにしようとしてる、節があるな」

美紀「うん?」

公太「いい・・・相談内容を言え・・・」

美紀「良太君って・・・好きな子とかいるの?///」

公太「いない・・・ただ」

美紀「ただ?」

公太「恐ろしく鈍い。ストレートに言わないと気付かないと思うぞ」

美紀「・・・そうか・・・公太ありがとう♪」

公太「あぁ」(やった・・・乗り切った・・・)


公太たちが戻ってくる。

良太「・・・相談って何だったの?」

美紀「///」

公太「なんでもない・・・気にするな」

良太(気になるよ・・・う~んモヤモヤする・・・なんだろう?)

アルゴ(お仕置きタイムではなかったか・・・あの事象をつきとめたかったのに)


公太は良太と帰り道で話す。

公太「一応・・・聞いとくけど・・・良太は好きなことかいるのか?」

良太「特にいないと思う・・・」

公太「そうだよな!!」(よかった・・・いたら、またあれが・・・発動する)

良太「うん」

アルゴ≪・・・≫

公太(体力ゲージを上げるために鍛えねば!!)


アルゴと布団で話す。

アルゴ「おい!!」

良太「何?」

アルゴ「お前・・・オスの本能がないのか?」

良太「えっ?」

アルゴ「優秀なメスを求める本能だ」

良太「・・・・よくわかってないんだ」

アルゴ「うん?」

良太「恋愛とか・・・なんかよくわからない・・・」

アルゴ「あんだけ、漫画読んでるのにか?」

良太「・・・うん・・・そこらへんは飛ばしてるから」

アルゴ「そうか・・・末永という小娘は優秀だぞ」

   「どうだ!?」

良太「えっ!?///」

アルゴ「あれなら、お前の貧弱な遺伝子でも相殺できるかもしれない」

良太「な、な、な!!何を言ってるのアルゴ!!////」

アルゴ「まぁ、俺には関係ないがな・・・」

良太「///」

アルゴ「今日の感情は?」

良太「アルゴが変なこと言うから!!動揺した!!///」

アルゴ「動揺か。覚えとく」


美紀は家で台所にたつ。

美紀「よし!!気合い入れていくぞ!!」

  (今年は頑張ろう!!大吉だし!!大丈夫!!)

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