第30話 困惑
皆さま、ツインシュートというものをご存じだろうか?
とある少年サッカー漫画で使われた技だ。
良太と公太はサッカーをしている。
公太「いくぞ、良太くん!!」
良太「いくぞ、公太くん!!」
良太・公太「ツインシュートだ!!」
公太「おらぁあああーーーー!!」
良太「ぎゃぁああああーーーーーー!!」
アルゴ≪あほかこいつら≫
公太のシュートが良太の足へ炸裂した。
普通こうなる。危ないからやめましょう。
それでは本編へ戻ります。
まだ、秋である。良太は日曜に家で過ごす。
訪問者が現れる。
チャイム「ピンポ~ン」
良太「あれ・・・宅急便かな?」
アルゴ≪母親がいないんだ。お前がでろ≫
良太が家の扉をアルゴの力を借りて開ける。
良太「あれ・・・」
美紀「・・・」
良太「末永さん・・・?どうしたの?」
美紀「あ、あのね・・・お菓子作ったんだけど・・・余っちゃって・・」
「もし・・・良かったら食べて欲しくて!!///」
良太「ありがとう♪一緒に食べる?」
美紀「えっ///」
良太「あがっていいよ♪」
美紀(これは・・・チャンス!!ホモがたきがいない今が!!)
(絶好のチャンスよ―――――!!)
(公太・・・今日、空気読まずに良太君家に来たら・・・殺してあげるわ)
(あたしの鉄腕アタックを脳天に直撃させてやるーーーーーー!!)
良太「・・・末永さん?」
思春期の恋する少女の手は、鉄並みに固いらしい。ほんとかどうかはわからない。
※何度でもいう。殺人は絶対しないでください。命は大切です。
そして、美紀が良太の部屋にいく。
美紀(二人っきりなんて・・・緊張しちゃうな)
良太「紅茶いれてくるね♪」
美紀「はい・・・」
良太は紅茶をいれる。
良太「クッキーか♪おいしそうだったな」
アルゴ≪毒入りかもな≫
良太≪さすがに・・・それはないよ≫
アルゴ≪自白剤入りかもしれないな≫
良太≪・・・どっちも毒っぽいよ・・・≫
美紀は一人部屋で待つ。
美紀(あぁ・・・どうしよう・・・このチャンスを。チャンスを)
(どうレシーブして、トスを上げて、アタックすればいいの・・・)
(公太ブロックがない今が・・・チャンス。やはり、Aクイックあたりかしら)
(速攻を中心に組み立てて・・・)
良太「おまたせ♪」
美紀「///」(きゃあーーーーー!!あたしの心にアッタクが!!態勢が保てない!!)
良太(なんか・・・様子おかしいな・・・・)
アルゴ≪このメスはいつもこんな感じだぞ≫
良太≪そうかな・・・≫
二人でクッキーと紅茶を食す。
良太「うまいね♪」
美紀「ありがとう///」
良太「今日はどうしたの?」
美紀「えっ?」
良太「いや・・・なんかあったのかなって?様子が変だし?」
美紀「それは・・・」(ここで、言わなきゃ!!勇気を出して)
そして、美紀は言葉にする。
美紀「美術の勉強を一緒にしようかなって!!」
良太「えっ!!」
美紀「・・・それだけ」(あぁ・・・違う・・・心にもないことを)
良太「・・・」(家に上げてしまった以上・・・クッキーも貰ったし・・・断りずらいな)
アルゴ≪よかったな!!勉強教えてくれるぞ!!≫
良太≪・・・はい。バカだから学習いたします。≫
アルゴ≪しつけが功をそうしてきたな♪≫
美紀の携帯にある美術の画像を見ていく二人。
美紀「この絵がね・・・」
良太「ふむふむ」
美紀「この作者はね・・・」
良太「ほーほー」
美紀「時代背景がね」
良太「時代か・・・」
アルゴ≪ほんとにわかってるのか?思考が読み取れないが・・・≫
良太≪わかってはいない・・・雰囲気で感じようと思う≫
アルゴ≪・・・好きにしろ≫
そして、良太は美紀の携帯に顔を近づけていく。次第に二人の距離が近くなる。
美紀「えっ・・・////」
良太「こうなってるのか・・・」
美紀(体が近すぎるよ!!)
良太「・・・なんだろう・・・」
美紀「・・・///」
良太「・・・少し!!芸術がわかってきたかも!!」
美紀「///」
良太「あれ・・・末永!!」
良太も体が近づいてることにここで気が付く。
良太「あ、あ、あのごめん!!////」
美紀「い、い、いえいえ////」
アルゴ≪?≫
良太「・・・////」(どうしよう・・・気まずい)
美紀「・・・////」(どうしよう・・・言った方がいいのかな)
アルゴ≪・・・≫
そこからは無言の時間が続いた。そして、美紀が帰る。
美紀「お邪魔・・・しました・・・」
良太「う・・・ん」
美紀「また・・・」
良太「また・・・」
アルゴ≪・・・≫
美紀は帰り道考える。
美紀(あぁ・・・ホモがたきブロックがない今日がチャンスだったのに)
(レシーブすらできなかった・・・サービスエースを決められたときの気分)
(けど・・・なんか)
(よかったかもーーーーーーーーーーーー!!)
美紀「おっしゃーーーーーーーーー!!ナイスサーブーーーーーーーーーー!!」
モブ「!!」
思春期の恋する少女の殺害計画は未遂に終わった。そうはさせません。殺人させません。
一人のホモがたきの命は救われた。
布団でアルゴと話す。
良太「・・・」
アルゴ「お~い」
良太「・・・」
アルゴ「お~い」
良太「・・・」
アルゴ「お茶♪」
良太「・・・」
アルゴ「ほうほうほう。シカトとはいい度胸だな!!」
良太「あっ・・・違くて!!」
アルゴ「今日の感情を言え!!」
良太「今日は・・・なんだろう・・・なんだったっけ?」
「・・・これは・・・そう」
アルゴ「・・・おい、頑張れオス!!」
良太「そう!!困惑だ!!何が何だか、わかららず困ってる」
アルゴ「・・・困惑か。覚えておく」
※わかららずは誤字ではありません。
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