第6話 混乱

良太は翌日学校への支度をすませる。

母親「無理しなくていいからね・・・できるところまでで」

良太「ありがとう・・・かあさん」


良太は扉の前に立つ。母親も見ている。

良太(あっ!?かあさんが見てる!!アルゴに話しかけられない!!)

  (俺一人でドアを開けなきゃ・・・)

アルゴ≪開けてやる!!≫

良太「アルゴ!!」

母親「アルゴ?」

良太「なんでもない!!ある日の午後っていうのの略だよ」

母親「なんでも略すのね、今の子は・・・」


ドアを開ける良太。外に出る扉を閉めてからアルゴと話をする。

良太「アルゴ・・・また新機能?」

アルゴ「あぁ、口に出さなくても会話できるようにした」

良太「・・・」

アルゴ「どうした?」

良太「どういう仕組みなの?」

アルゴ「まぁ・・・説明が面倒だ・・・やめとく」


学校に向かう中、良太の緊張が高まっていく。

良太(怖いな・・・)

アルゴ≪大丈夫だ、いつでも排除できる≫

良太≪無駄に頼もしいな、アルゴは≫

アルゴ≪そうか?まぁ、お前が頼りないだけだけどな≫

良太≪無駄に意地悪だ・・・≫

アルゴ≪まぁ、無理やりでもお前を動かしていくけどな。学校に≫


学校に着く良太。クラスの席を探す。

良太(どこに座ればいいんだろう?)

美紀「良太くん!?」

良太「末永さん」

美紀「久しぶりだね♪席をさがしてるの?」

良太「うん・・・」

美紀「良太くんの席まで案内するよ」


美紀は小学校の時、クラスが一緒になったことがあった。良太が席につくと教室は少しざわついていた。

生徒「あいつって・・・」

生徒「不登校がきたな」

生徒「暗そうだな」

良太(あぁ・・・いやだな)

アルゴ≪あいつらを排除するか?≫

良太≪だめだよ!!≫


良太は学校で授業を受ける。授業についてけないが、アルゴがフォローしてくれる。

良太(全然わかんないや・・・)

アルゴ≪そこ!!計算間違えてるぞ!!≫

良太≪えっ?≫

アルゴ≪Xは、3だ≫

良太≪頼りになりすぎるよ!!アルゴ!!≫


良太が休み時間を過ごしていると、デブな3人が話しかけてくる。

デブ男「お前・・見ない顔だな」

デブ田「こいつなんか暗そうだな」

デブ川「不登校が何しにきてんだよ」

良太「・・・」

  (まただ・・・また・・・)


クラスで一人止めに入るものがいた。

美紀「やめなさいよ!!」

デブ男「なんだよ、末永!!」

美紀「不登校じゃなくて・・・ちゃんと登校してるでしょ。」

  「それに緊張してると思うから、そっとしておいてあげてよ」

  「それくらいわかるでしょ!!」

デブ川「お前は、いつもうるさいな」

デブ田「黙ってろよ!!」


デブ田が美紀を押し飛ばす。美紀は倒れる。

良太「なっ!?」

  (こいつらーー!!)

アルゴ(これはGOサインだな)


良太の体が勝手に動き出し、デブ三人を倒す。

良太「えっ!?」

アルゴ(排除♪排除♪排除♪排除♪排除♪排除♪排除♪)

デブ男「ブー、ブー!!」

デブ田「ブヒ!!」

デブ川「ブブブブ!!」


良太は倒した後でアルゴに話す。

良太≪アルゴストップ!!ストップ!!≫

アルゴ≪まだ、排除してないが・・・いいのか?それとも≫

   ≪間を与えて苦しめる気か?≫

良太≪違うよ!!勝手に動いちゃだめだよーーー!!≫

アルゴ≪お前の思考を読んだんだが・・・≫

良太≪ちゃんと言うから!!やめてーー!!≫

アルゴ≪そうか・・・次から、そうする。学習した。≫


デブ3人は良太を見上げていた。そこに一人の金髪の男が現れる。

デブ男「なにもんだ・・・」

デブ川「不良だったのか・・・」

デブ田「ぶひ」

公太「なにやってんだ?」

デブ3人「公太さん!!」


良太も唖然とする。

良太(き、きん、金髪!!)

公太「やられちゃったの?」

デブ男「そうです・・・こいつが!!」

公太「うん?」


良太と公太は見つめあう。

公太「お前強いの?」

良太「弱いよ・・・」

公太「そっか」


公太は軽く蹴りをいれようとするが、良太が避ける。

公太「ありゃ?」

良太「えっ?」

アルゴ≪これは、攻撃を受ける前によけた。OKだろう≫

良太≪OKです・・・これは≫


公太は追撃をしない。悩みだす公太。

公太「う~ん・・・なんかおかしいな?」

良太「えっ?」

公太「いや、ごめん。いきなり蹴ろうとして・・・」

良太「?」

公太「いや、悪い奴かと思ったんだけど・・・なんか、違うな」

良太「・・・」

公太「あれ?なんでデブちん達とケンカになったの?」

良太「いや・・・」

デブ3人「こいつがいきなり殴りかかってきたんです。公太さん!!」

良太(あーーーー!!アルゴの排除機能が!!)

アルゴ≪いつでも排除OKだ。≫

良太≪だめだってーーーー!!≫


美紀が立ち上がりいう。

美紀「あたしが突き飛ばされて、それで良太くんがおこったの!!」

良太「えっ?」

公太「突き飛ばされた?」

美紀「そこのデブ田に!!」

公太「ほんとか?」

良太「ほんとだよ・・・」

デブ田「うそ言ってる!!」

公太「・・・怪しいなお前は」


公太がデブ3人に話をする。

公太「お前らとは終わりだ。俺は、悪者は嫌いなんだ」

デブ3人「えっ?」

良太(なんだ?)


デブ3人がいなくなる。良太と公太は話す。

公太「ごめん!!ほんとに!!一発殴ってくれ!!」

良太「いいや・・・できないよ」

公太「・・・そうか」

美紀「そうだよ!!良太くんはそんなことしない」

公太「うん?」

美紀「良太くんは、優しいし、正義感も強いんだから」

良太「えっ・・・・」


公太はその言葉に惹かれる。握手をする良太と公太。

公太「そうか、正義か、いいな♪」

良太「えっ?」

公太「じゃあ、俺と友達になってくれ。お詫びに・・・あれ?」

良太「友達?」

公太「う~ん。お詫びじゃないな・・・なんていうんだ?まぁいっか。」

  「友達になってくれ良太!!」

良太「・・・うん」(なんだろう・・・不思議なやつだな・・・)


良太は学校から帰る。アルゴと話す。

良太「なんか疲れたよ・・・・」

アルゴ「色々あったな!!面白かったぞ!!」

良太「・・・排除がでしょ・・・」

アルゴ「・・・どうかな、それは?」

良太「危ない機械だな・・・」

アルゴ「使い方次第だ」

良太「確かに・・・いい機能もある」


家で夕食を食べながら母親と話す。優しく母親は語り掛ける。

母親「どうだった?学校は?」

良太「色々あった・・・」

母親「そう・・・嫌だった?」

良太「嫌では・・・なかった・・・」

母親「なら、よかった♪」


布団に入りアルゴと話す。

アルゴ「今日の感情はなんというんだ?」

良太「今日は・・・混乱かな・・・色々あってわからないや」

アルゴ「混乱か!!覚えておく」

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