第5話 勇気

翌日アルゴが話しかけてくる。

アルゴ「どうして、お前は学校というものにいかないんだ?」

良太「行きたくないから、それだけだ」

アルゴ「まぁ、選ぶ権利はあるだろうな。けど義務教育だろう」

良太「・・・」

アルゴ「外にいくぞ、とりあえず」

良太「わかったよ」


ドアの前でまた立ち止まる良太。

良太「頼む・・・アルゴ」

アルゴ「どうしてなんだ?お前はここで立ち止まる」

良太「このドアを俺は開けられないんだ・・・ある日から」

アルゴ「できるはずだ!!お前の意思で!!」

良太「できないんだ!!動かないんだ!!手が足が体が!!全然動いてくれないんだ・・・」

アルゴ「俺には理解できないな・・・」

良太「俺だって理解できないんだ・・・なんで・・・こうなってるのか」

アルゴ「・・・わかった・・・開けてやる」


アルゴが良太の体を動かす。外に出る良太達。

良太「・・・出ちゃえば動くんだけどな」

アルゴ「わからないな。」

良太「アルゴがわかったら教えてくれ」

アルゴ「・・・考えとこう」


そして、外を歩く。

良太「なんか、見たいものはあるのか?」

アルゴ「お前の感情が動くところをみたい」

良太「動いてるよ今も・・・」

アルゴ「感じ取れない・・・」

良太「・・・・」


そして、良太たちはひたすら歩く。いろんなところを。そして、ある時間帯になってしまった。

中学生「おう、今日は部活なくてよかったな」

中学生「このあとどっかいくべ♪」


良太は隠れる。見つからないように。

良太「アルゴ・・・帰ろう・・・」

アルゴ「なんで、隠れたんだ?」

良太「会いたくないんだ・・・」

アルゴ「そうか・・・同じ人間なのにか?」

良太「いいや・・・違う人間だよ・・・俺と同じやつなんていないよ・・・」

アルゴ「有機化合物の集合体だ、お前らは。私は無機化合物のかたまりだがな」

良太「アルゴみたいに割り切れたら・・・楽だよな」

アルゴ「お前は機械になりたがってるな」

良太「アルゴもやめたほうがいいよ・・・感情なんてないほうが楽なんだ」

アルゴ「それは俺の存在理由がなくなる。」

良太「・・・ごめん。そういう意味じゃなかった・・・」

アルゴ(思考が読めないな・・・)


良太は家に帰る。落ち込んでいた。

アルゴ(だめだな・・・思考が弱すぎて感知できない・・・)

アルゴ「おい!!」

良太「なんだよ・・・」

アルゴ「なにを怖がっているんだ!!貴様は!!」

良太「き、貴様!?」

アルゴ「そうだ貴様だ!!社会の底辺のクズのやつは貴様とゆう!!」

   「けして、あなた様ではない!!」

良太「お前だってポンコツやろうだろうがーーーー!!」

アルゴ「だからどうした?お前が何を怖がっていると聞いてるんだ!!」

良太「・・・」

  (お前にわかるわけないじゃないか・・・俺が・・・体験したことなんて・・・)

アルゴ「そうか・・・過去になにかあるのか」

良太「お前思考を!?」

アルゴ「過去に何があった!!」

良太「いうわけないだろう!!」


アルゴは良太の思考の中に入っていく。良太は過去の出来事を思い出してしまっていた。

良太小学6年生の時の話だ。クラスでいじめられている子がいた。

いじめられっこ「やめてよ!!返してよ!!僕のランドセル!!」

いじめっこ「欲しかったらここまで、こいよ!!」

いじめっこ2「そうだ、そうだ!!」

良太「やめろよ!!お前ら!!」

いじめっこ「なんだよ!!良太やんのか!!」

良太「いいよ。俺が代わりになるから。そいつはやめてあげろ」

いじめっこ2「ははん、いい度胸だな♪良太」


良太はその日からいじめられた。クラスで馬鹿にされ、のけ者にされた。

ある日良太に向かってみんながものを投げ出した。

いじめっこ「おら、おら、鬼はそとーーーー」

生徒「良太くん、そっちに逃げても無駄だよ」

良太(やめろよ・・・こんなの何が楽しいんだ・・・)

いじめっこ2「お前も投げろよ」

いじめられっこ「えっ?」

いじめっこ「そうだよ」

良太「・・・」


そして、良太がかばったそのこは、良太に物をなげた。そして良太の心は折れた。

いじめられっこ「えい!!」

いじめっこ「よくやった」

いじめっこ2「今日から仲間だな」

良太(そうか・・・俺がおかしいのか・・・あいつらが正常なんだな・・・・)


それ以来、良太は自宅の扉を開けられなくなっていた。母親も心配したが、息子を見守ることにした。アルゴはそれを読み取った。良太の記憶を。


アルゴは話始める。

アルゴ「これだけなのか・・・これぐらいでだめになるのか」

良太「全部見たのか・・・アルゴ」

アルゴ「あぁ・・・お前の六年生の時の記憶を覗いた」

良太「俺がおかしいんだ・・・助けなきゃよかったんだ」

アルゴ「善意だろう」

良太「役に立たないんだ、善意なんてものは」

アルゴ「違うな・・・お前が感じてる・・・その感情は善意じゃない」

良太「じゃあ、なんだよ!?」

アルゴ「俺にはわからない・・・お前が教えろ俺に」

良太「・・・無理だよ・・・そんなのーーーー!!」


良太は部屋のものを壊す。

良太「はぁ、はぁ」

アルゴ「感情が激しいな・・・うらやましい」

良太「えっ・・・」

アルゴ「俺が知りたいのはそれだ・・・お前がうらやましい」

良太「アルゴ・・・」


良太は落ち着いて、アルゴと話始める。

良太「アルゴなら・・・どうした?」

アルゴ「敵ならすべて排除する」

良太「そうか・・・」

アルゴ「けど、あの時お前はそうはしたくなかった」

良太「うん・・・・」

アルゴ「それが感情だろうな。難しいものだな」

良太「難しすぎるだろう・・・」

アルゴ「お前に俺が力を貸してやる!!」

良太「えっ?」

アルゴ「もう一度、そうなったら俺がお前の体を使ってそいつらを排除してやる」

良太「・・・」

アルゴ「飼い主としての義務だな」

良太「自爆機能ついてたり・・・物騒なやつだよ・・・ほんと」

アルゴ「学校にいけ・・・問題がわからないと解きようがない」

良太「アルゴ・・・」

アルゴ「俺も万能じゃないからな、情報を集めないと問題は解けない」

良太「ポンコツめ♪」

アルゴ「貴様め♪」

良太「アハハハ・・・ありがとうアルゴ」

アルゴ「それがいまいちわからんな・・・ありがとう?」


良太は母親と食事をするときに話す。

良太「かあさん・・・」

母親「どうしたの?」

良太「いけたら、学校にいってみようと思う」

母親「そう・・・」

  「いってらっしゃい」

良太「うん・・・」


良太は布団でアルゴと話す。

アルゴ「今日のお前の感情はなんだったんだ?」

良太「色々あったけど・・・一番は勇気かな・・・」

アルゴ「勇気?」

良太「学校にいくと決めたから・・・」

アルゴ「さすがは勇気化合物だな」

良太「おやじギャグまで搭載してきたな」

アルゴ「勉強熱心だからな、俺は。覚えとく、勇気。」

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