第4話 怠惰
アルゴから珍しく提案される。
アルゴ「今日は、お前の一日を観察する」
良太「えっ?」
アルゴ「好きに過ごせ。」
良太「外にでなくてもいいの?」
アルゴ「あぁ」
良太「やったーーーーーーーーー!!」
良太は普通に過ごそうとする。インターネットを開く。
良太「ひさびさだな♪」(今日は一日思いっきり満喫するぞ!!)
アルゴ「・・・」
良太「えっと・・・」
アルゴ「・・・」
良太「あれ?」
アルゴ「どうした?」
良太「いや・・・」(何を調べよう・・・というか、アルゴに全部見られてる!!)
アルゴ「全部見てるぞ」
良太「なっ!?」
良太は慌てて、アルゴに問いかける。
良太「な、な、エスパーかお前は!?」
アルゴ「そういえば、言ってなかったな。お前の思考を読み取れるようになったんだ」
良太「はぁーーーーーーーーーー!!」
アルゴ「いい機能だろう♪」
良太「無駄な最悪なバージョンアップだーーーーーーーーーー!!」
良太は諦める。
良太「お前の人権侵害は度を越してる。人の思考を読んで、体勝手に動かして!!」
アルゴ「人権か・・・俺にはないものだな。」
良太「アルゴはずるい・・・」
アルゴ「ただ、ずっと読むことはできないけどな」
良太「えっ?」
アルゴ「人間の思考量っていうのはお前が思っているより情報が膨大なんだ」
良太「そうなのかな・・・機械の方が凄そうだけど・・・」
アルゴ「お前らの思考はあっちこっちいくからな。大変なんだ。無駄で完結性がないからな。情報だけが増えていく。」
良太「う~ん。納得はできないな・・・」
良太はインターネットの動画サイトへいく。
良太「これこれ・・・お気に入りの動画っと♪」
アルゴ「・・・」
動画を見る二人。
良太「アハハ」
アルゴ「なにが可笑しいんだ?」
良太「いやだって、ここのツッコミが」
アルゴ「普通にいってるだけだろう。しかも、なんでやねんって。」
良太「そこがおもしろいんだろう!!」
アルゴ「なんでやねん!!」
良太「・・・無駄な機能が増えていくな・・・」
アルゴ「ほらな・・・つまらない」
そして、録画したアニメをみる良太。
アニメ「テヘペロ♪」
良太「うんうん」
アルゴ「お前の一日は退屈だな・・・」
良太「えっ?」
アルゴ「まぁ、今日はいいか」
良太「・・・」
母親も異変に気付く。
母親(最近一人でぼそぼそしゃべってたり、発狂したり。大丈夫かしら・・・)
そして、母親と食事をとる良太。
母親「最近・・・大丈夫?」
良太「えっ?」
母親「いや・・・一人で誰かと話してるみたいな・・・幽霊でも見えてたりするの?」
良太「いいや見えないよ・・・アハアハ」
母親「そう・・・なにかあったら言ってね・・・」
良太「・・・うん」(何も言えてないけど・・・)
アルゴ(そうか。まずかったか・・・少し会話の仕方を考えるか)
風呂に入る良太。脱衣所でアルゴに聞いてみる。
良太「アルゴ・・・外してもいいか?」
アルゴ「だめだな」
良太「そうだったな・・・」
アルゴ「母親に言えてないことがあるみたいだな」
良太「お前のそういうところ好きじゃない」
アルゴ「好かれようとは思ってない。とりあえずこの言葉を贈るよ」
「テヘペロ」
良太「お前の・・・そういうところは嫌いじゃない」
良太は布団につく。アルゴと話す。良太は最後の言葉を辛そうにいう。
良太「アルゴ・・・どうだった・・・俺の一日は」
アルゴ「退屈だったな」
良太「そうか・・・」
アルゴ「お前は楽しかったのか?」
良太「楽しい・・・わけがないよ・・・」
アルゴ「そうだな。これを感情にすると?」
良太「怠惰かな・・・怠けてるだけなんだ・・・楽しいわけがない」
アルゴ「怠惰か・・・覚えとくか。大罪のひとつだな」
良太「そんな言い方やめろよ・・・悪いことしてないだろう」
アルゴ「悪いこと?」
良太「悪いこと・・・俺はしてないよ・・・何も・・・してない・・・何も・・・」
アルゴ「そうだな。無害だ、お前は」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます