学生の頃にあった、ぶつけようのないイライラ、悩み、懐かしい閉塞感ともいうべき感情を思い起こさせてくれる。世間で言うあかるいイメージの青春とは違った、青春。でもそれも思春期の春と言うべき時代なのかもしれない。フレムスと過ごした時間は、この物語の「僕」にとって懐かしくて少しだけ胸が軋む記憶を蘇らせてくれる。そこに青春の影の姿が見える。
少年が行き詰まったとき、助けとなるのは何なのだろうか。それは第三者であって、他人でないもの?正体不明の友人(?)と、歩きだそうと もがく日々。私にも、そんな日々がありました。