よくわかる新?戦国日本史~異世界人と現代人が戦国時代で無双する~

作者 式村比呂

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★★ Very Good!!

サクサク話が進むので読み易く、鬱な展開もないので気楽に読めます。
逆に残念な点は、ストーリーに現実感が無い事。
こうしよう→できた→便利になって皆が感謝してる
何々を作った→便利になった
どれほど大規模な事業でもこれの繰り返しなので、苦労も描写されなければ時間の経過すら書かれてません。主人公の行動からも徹底して問題が起こりません。戦国時代の日本で純金で10万両(3.73トン)をあっちにもこっちにも何度でもバラまいて大丈夫。
また魔法使いがチートツールとしてしか機能せず、他の人物も含め人間性が極めて薄い。

★★★ Excellent!!!

戦国の世に転移して、敢えて武家ではなく公家として天下を改めるアイデアは秀逸です。いささか現代テクノロジーに頼りすぎな面は否めませんが、それもこの作品の持ち味でしょう。
重箱の隅で恐縮ですが、足利義輝は代十三代将軍ですので、彼の代で幕府が終焉を迎える場合、足利幕府は十三代で倒れる事になります。

★★★ Excellent!!!

戦国時代の末、京都に飛ばされた大学生と、その原因を作った異世界の魔法使い&錬金術士が日本中を旅して廻る物語。

主人公は、魔法を使っていろいろな工業製品を作成可能。
しかし、ひとりで日本を安全で住みやすい社会に変えるほどの影響力は生み出さない。

彼は持ち前の工学知識や人材育成の才能、歴史の知識などを発揮しながら、多くの協力者を得て日本の近代化を推し進めていく、という、「果てしなくぶっ飛んだ」ストーリーです。

戦国時代、食料生産が増加し、第二次産業が急速に発達したことから貨幣が不足。社会の混乱をおさめるために公家として全国をめぐり、統一通貨の普及や鉱山開発のために協力者を増やしていく、という超骨太設定。

流通している銅貨を集め、鉛と一緒に溶かして融点の違いにより銅を抽出。その後、骨灰を用いて鉛とリン酸カルシウムを反応させ、銀を析出させて銀貨として再利用する。それによって、外国への富の流出を防ぐとともにこの時代での権力基盤を得る。

——序盤からこんな調子です。

あ、やばい。これ、ガチだ。

そう思った頃には、あなたもこの作品に魅了されているでしょう。

一見すると主人公がチート能力に見えますが、「ひとりの人間がいくら工業製品を量産したところで、当時の貧困や伝染病などの社会問題を解決できない」という非常にリアルな考証のもと日本を近代化させようと社会の発展に努めるところが、この物語の面白さを引き立てています。

この感想を書いている頃には、全国共通の秤が大阪・堺を中心に普及し始めていて、さらに商工業が発展していく気配です。主人公たちは組織的にこの時代の教養や職人技を身につけ、鉱山開発を目標に東海道から甲州に入ります。魔法を使える人材も増え始め、こちらも体系化され医療技術の発達に活かされそう。

ある種のシミュレーションともいえるほど科学考証、歴史考証がしっかりとしていま… 続きを読む