第三話:いざ、街へ

落とされた先は火山だった。


まじかよ、暑いんだけど。

もっと街に近いところがよかったなあ。


原っぱとかさあ。


いくらブツブツ言ってもそこには自分ひとりしかいないのだからどうにもならないのだが。



「しかし、ほんとに羽がある」



いつか本で見たようなドラゴンではなく、人間の体に翼が生えているような姿だった。



「・・中途半端だなあ」



そういえば、人になったりドラゴンになったりできるんだっけ。

ここは火山だし、少しドラゴンになっても問題ないだろう。


私は体の表面から中心に向けて意識を集中させた。

すると、体がどんどん大きくなってしまいには大きな白銀色の翼龍になった。



「ひゃあ!こんなでっかくなるの!?ひょほほほほ」



おかしな声をあげてから翼をバサバサと動かしてみると思ったとおり、空中に浮かんだ。



「こんだけの巨体でも飛べるのか・・」



飛べるとわかっただけでいいのだ、先ほどの人の形に戻ることにした。

しかし空を飛んでいけば街へはすぐだろう。

・・ということで翼を出したままで飛ぶことにした。



「・・でもこんなドラゴンっぽい翼じゃ怖いだろこれ」


・・ということで、天使のような翼に一時的に変えてから空へ舞い上がった。



「うほおおおお、超きもてぃ!!!」



きもてぃ!!とか言いながら空を飛んでいるのは間違いなく勇者である。



しつこいようだが、この国と世界を救うことを女神から託された最強のドラゴン族の勇者である。

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納得できませんが死んだらしいので転生します でるた @hinata88vv2525

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