第二話:転生させられるようです
「・・とまあここまでざっくり説明したんで、今からすぐにでも転生していただきます」
まって!?
何?!ざっくり過ぎてよくわかんなかった!わんもあ!!
「めんどくさい方ですね。」
女神さあん!?
「分かりました。そこまで言うのでしたら簡潔に要点だけをまとめてお話しましょう。要するに・・勇者様が転生される国はアスタリアって国で、大昔勇者が来て魔物を倒して国を救い、その生涯魔物を国に寄せ付けることがなかった。・・しかしその勇者が死んでしまったので新しい勇者が必要。じゃあ適当に死んじゃった人使えばいいんじゃね!?そうしよう!!名案!ってことで転生してください」
うわあいい笑顔。
守りたいその笑顔。
でも私もともと凡人だし、アニメとかで見るようなとんでもない力とかないし。
無理でしょ、余裕で無理だわ。魔物に会ってワンパンされて死にそうなんだけど。
「ええ、ですから力を与えます。」
力?
「はい。とんでもない力です。神に匹敵するような力です。むしろ神です。」
まって、どういうこと。
そんなのいたら余裕で国一つ壊滅させられる気がするんだけど。
「ええ、ですから壊滅させるのは国ではなくて魔物を壊滅させて欲しいんです」
なるほどね。
具体的にどんな力なの?
「あちらに転生されて目が覚めたら大体のことは理解できますが、そうですね強いて言えばなんでもできます。」
・・・とんでもないなそりゃあ。
「あと、人ではないです」
人じゃないとか勇者になる私がそもそも魔物なんじゃないのそれ
「そうともいいますけど、守護神として崇められてるので大丈夫です」
守護神ってことは、前の勇者も同じ体だったの?
「そうですよ。ドラゴン種族の中でも一番強く気高いと言われている白銀の龍です。」
しれっと言ってるけど、私ドラゴンになるの!?
「ええ、まあ。」
うそでしょおお!?
人じゃないじゃん!!!
「だからそう言ってるじゃないですか。あ、でも人にもなれますから。」
・・・チートか。
最初から俺TUEEEEEってやつじゃん。
うわあ、余裕な気がしてきた。
「もしも勇者様が死なれた時は神に昇格されて以後勇者様は神になります。」
うわあ、それいいねえ。
「・・・ただし、勇者様は老衰でしか死ねません。年も衰えもそれなりにありますけど、見た目だけはそのままなので見たままではわかりません。」
・・ってことは戦っても死なないのね。
「そうです。質問はありますか?」
ないよ。わからないときは声かけるから、その時に教えてよ
「分かりました。では転生開始いたします。行ってらっしゃいませ。世界を国を救ってください、勇者様。」
────
そしたら急に床が抜けた感じになってそのまましたに落下。
あとはよくある話で、うわあああからのドッスーンって落ちてお尻をさするっていうお決まりのパターン。
痛くはないんだけどなんだか少し痛い気がする。
不思議なものだ。
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