親ザル子ザルと『バオバブ』の木
ゴールデンウィークも真っ最中ですが、皆様は長期の休みをいかがお過ごしでしょうか。
友人知人に親戚たち、非ゲーマーと会う機会も多いと思われます。
そんな中で鞄からすっと非電源ゲームを取り出すと言うのも、ちょっと乙なものではないでしょうか。
こんな時に向いている非電源ゲームの条件とは……
① 短時間でプレイできて、場所を取らない
② プレイ人数に幅がある
③ 誰でも勝者になれる可能性がある
④ 文字を読む必要があまりない
こんなところでしょうか。
いくら面白くても、30分以上掛かるゲームは勧めづらいですし(初めの「説明」にも時間が掛かるんですよ)
途中でメンバーが肉を買いに行ったり、突然子供が加わってきたり、誰か酔い潰れたりと、人数がちょくちょく入れ替わったりもするので「4人でしかできない」なんてのもダメです。
また将棋に始まる様な技量の差が結果にガチガチに出てしまうゲームも初心者が楽しむのは難しいし、カードやボードの細かい文字(下手すると読めない言語)を憶えるものも敷居が高いですね。
今回も前置きの話が長かったです。
結論です。子供向けゲームをやりましょう。
子供がやって楽しいゲームは、大人がやっても楽しいんです。
今まで紹介してきたゲームの中で『ダイヤモンド』『髑髏と薔薇』なんかは4~5歳くらいから遊べるはずです。(油断していると大人が負けますよ!)
それ以外のゲームも小学校中~高学年なら、口頭で説明できる大人が一人いれば十分遊べると思います。
今回ご紹介するのは『バオバブ』。
1プレイ20分程度なので、初めてでも集中力が途切れる前に終わりますし、ゲームカードの役目も絵柄で直感的に分かりますので、1回説明すればたちまち誰でも理解できます。
箱を開けると、厚紙で出来た木が一本とカード類が入っているだけです。
この木がバオバブの筈ですが……組み立ててみても我々がTVなどで見たバオバブとは違って、ひょろりとした低い幹だけの構造になっています。
こいつを高くそして広がった立派な巨木に育て上げるのが、ゲームの目的と言う訳です。
カードを人数分に分け、それぞれのプレイヤーの山札を作ると、そこから3枚引いて手札とします。
自分の手番では手札をルールに従って、幹または既に置かれたカードの上に載せて行き、手番が終われば山札から3枚になるよう補充します。
カードには文字のたぐいは何も書かれておらず、その絵柄で載せるためのルールが決まります。
例えば「花」はカードの縁が他のカードから外周側にせり出すように載せなくてはなりません。
ですから皆がカードを載せて行くたび、木は大きくなっていき我々の想像するバオバブに近づいていくというわけです。
同様に「豹」は飛びかかるので(?)カードを木の上から落とすようにして載せなくてはなりませんし、「鳥」は投げて載せる(!)、「コウモリ」はデアデビルのごとく目をつぶってプレイしなくてはなりません。
「スズメバチ」はカードを自分の上に載せられなくするお邪魔カードです。
ほかにも色々ありますが、どれもこれも我々が思いつく動物のイメージに沿っているので簡単です。
カードをちゃんとバオバブの木に載せる事が出来れば、続けて手札からプレイできます。
ですから1回の手番で最高3枚まで自分のカードを減らせる訳です。
逆にカードを指定された通りに載せられなかったり、あまつさえバオバブの木から落としてしまったら、手番はそこで終了。
おまけにそのカードをペナルティとして並べなくてはなりません。
こうして、誰かがカードを使いきればゲームは終了。
残った山札とペナルティを足して少ないプレイヤーの勝利です。
いわゆるバランスゲームなのですが、『ジェンガ』を始めとした類似のゲームはどうしても無機質になりがちです。
その点、この『バオバブ』はビジュアルと言う点で美しい。
みんなの手番が回るたび、目の前に大きなバオバブの木が完成していき、そこにはいろんな動物が住み着いている……
子供も大喜びです。
このゲームをみんなが普通にプレイする分には、カード同士が支え合うので同心円状の大きなバオバブが簡単に出来ていくはずです。
ところが、みんなで次の手番の人を追い詰めようと敢えてバランスの悪い積み方を始めると、バオバブはアフリカの大地の風に吹かれ続けたかのように歪に傾いていくでしょう。
倒壊寸前のバオバブの木の前に立っているのに手札がコウモリと鳥しかない……
ここで全て載せきれば、ヒーローですよ、ヒーロー。
まだ刺激が足りない?
ひと工夫で美味しくなるのが、カレーと非電源ゲームです。
バオバブの幹をモーター内蔵のターンテーブルや、タイマーアプリをセットしたタブレットの上に立ててみましょう。
ターンテーブル上で360度ゆっくり回ったり、突然震えはじめるバオバブの木でのプレイも楽しいですよ。
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