ひとかけ

ひとかけ

うん

ぼくにはよくわからない

誰かに優しくできればいいと思うけど、優しくするのも難しい

痛みなんて誰にもない方がいいと思うけど、痛みを知らなければ、痛みを振りまくんだ

ぼくはなにもできない

優しくするのも

ぼくは自分のことすらわからない

まわりのこともわからない

やさしければいいとおもう

だって

誰かが痛そうなのは嫌なんだ

ぼくでわかろうとしたらなにかが変わる？

うん

わかってるの

そんなこと望まれていないって

必要とされたいってきっとぼくは思ってたからぼくはいるんだと思う

ぼくはぼくの中の他の人

欠けてしまってるからこそ

ぼくは手を伸ばさなきゃいけない

こわいよ

痛いのはこわいよ

でも、痛そうなのは嫌なんだ

ひとは欠けている

満たされた完ぺきになれない

でも、

ひとはひとりじゃない

ひとはひとかけ同士重なれる

助けあえる

満たしあえる

いつだってひとは遠くて近い

ひとかけら

まず

ぼくはぼくに手を伸ばさなきゃ