もし・・・世界が終わるなら・・・
もし、世界が終わるというのなら もし叶うならば
”俺はお前のそばにいたかった”
もう誰にも届かない思いも言葉もただ零れ落ちるだけ
壊れかけた地球に乗せることもできない
誰にも言伝る《ことづてる》こともできず
人類は滅ぶのか・・・
冷たくなったお前を抱き上げてお前にはもう届かない思いを伝え続ける
それに意味はないが
あと数分で足場さえなくなるこの星を思えば・・・
結局
人は一人では生きていけないのだと・・・
最期は心許す人の元で死にたいと願わずにはいられない
たとえそれが息をしていない心許す人だとしても・・・
最期の
”俺・・・結構頑張ったよな”
(そうだと思うよ)
聞こえないはずの声に ゆっくりと息を吐きだす
もし・・・叶うのであれば次に受けた生が終わるとき
また心許せる人のそばで死ねるように・・・
終
短編集 津々樹 慎哉 @titugisinya
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