人間社会

俺には分からない


愛想笑いをして    相手に話を合わせて   自分の気持ちを偽って


そこまでして自分の居場所を守る必要があるのだろうか?


たかが他人だ  分かり合えるはずもない


仲がいい 分かり合える人がいるならべつにそれでもかまわない


でも無理をしてまで  自分を殺してまで 


その人と一緒にいる価値があるのだろうか?


つきはなせばいい  俺には必要ない  たった一人いなくなったって


俺のことを嫌おうがべつにいい


そいつにとっては大嫌いな奴かもしれないが俺にとったらその他大勢のうちの一人だから


べつにいい 無理に合わせるとか俺には無理


”ねぇ慎哉”


自分よりいくらか小さい幼馴染は俺の思考の一番見られたくないところを見透かされているようで


”そんなことできないくせに”


ほら・・・俺の中にある人間社会を生きていくためにどうしても捨てられないものを見透かす


”うるせぇ”


”どうせ私たちは愛想笑いして生きていくしかないんだから”


”わかっては・・・いる”


理解はしているが抗いたいと思うのもまた事実で


”まぁ・・・理想ではあるけどね”


俺たち人間が人として群れで生きていくためにはどうしても逃げられない





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