創作者の為のハローワーク

自己紹介

　さて、さしあたっては筆者の紹介を軽く済ませます。

　というのも仮に、筆者が超常的な肉体や卓抜した容姿、身体能力を持っていた場合、万人に向けたハローワークなんて選択肢は最初から消え去ってしまう為です。

　ゆえにざっと筆者の人となりだけを述べさせて頂いた上で「ああ、こいつにも出来るのなら何とかなるだろう」程度にご安心願えればというのが本項の趣旨となります。

□筆者のスペック

　身長177cm　体重64kg　一重、色白、運動音痴。肌は弱く虚弱体質（ほか、醜形恐怖、学習障害、注意性多動性障害、鬱病の傾向あり）

　かかる強迫観念からジムに通っており、スタイルはそれなりですが身体は弱いまま。ちょっと雨に濡れる、冷房にあたる、外泊などすると、すぐに風邪の兆候が現れます（そのため抗生物質の携行は欠かせません）

　また、生活リズムの不規則、ストレスはもとより、寝具やバスタオルの不衛生ですら肌荒れを起こしてしまう事もあり、頻繁な洗濯、リラクゼーションは必須とも言えます（あらゆる髭剃りを使えません）

　なお元来が並以下の外貌ですので、これを社会的に不快の無いレベルにまで持って行こうとすると、美容室も含め些かの出費を伴います。総じて申し上げれば、コスパの悪い身体。とでも表現できましょうか。通院費やサプリメント代も加味した場合、どのみち薄給では生きてすら行けない事が分かります。

□創作的な観点からの略歴

　こちらも記しておきましょう。高校はデザイン科、大学では映像学科のアニメーション部門と、比較的「まぁそっち方面なんだなぁ」とご認識頂ければと思います。

　当時は奨学金をフルスロットル受給出来る程度の成績ではありましたが、アニメの自主制作にのめり込み過ぎた結果、学業は須く低迷。やがて制作資金の枯渇から学生ローンに手を出し……この辺りから諸々と瓦解し始めた点は否めません（創作的な観点からは最高にハイってヤツでしたが、はい）

　その後渾身の力を込めた作品群（一年につき三十分程度の分量）も全く成果が出ないまま、就職活動さえ怠っていた筆者は負け犬の様に大学を去った格好です。

（さしあたっては「今日も平和な終末を」か「テユべスクの歌」で検索して頂けると、筆者の遺産が電子の海神（わだつみ）に漂って垣間見えるのでは無いでしょうか）

　ここで残ったものはと言えば多額の負債（奨学金も含む）と、誰からも相手にされない惨めな現実。時に数ヶ月を水風呂で過ごし、嫌気が差す程の冷や麦に溺れ……その果てに待ち受けていたものが、これからご紹介する数多の職業群という事になります。

　どうでしょうか。多少なり筆者の人となりをご理解頂けましたでしょうか（控えめに言ってどうしようもないタイプだという事だけはお分かり頂けたかと思います）まあ500k借りられるなら速攻で借りて、引きこもって制作する手合ですな。ふはは。

　とは言え次項より描かれる職歴は紛れも無く筆者の軌跡。

　何を申し上げたいかと言えば、このスペックの筆者でも出来たのだから、覚悟さえ決めればあなたにもきっと出来るでしょうという保証なきエールです。

　筆者はこと自身の足跡を「泣ける話」「感動できる話」「深イイ話」などに持っていく傾向が大嫌いであります。ですのでなるだけ淡々と、可能な限りあるがままを、虚飾や脚色なく綴っていければと思います。

　それでは引き続き、お付き合いのほど。

　かしこ。