まずタイトルがすばらしい。光も色も動きもすべてを備えた美しいタイトル。つぎに、恋人どうしである少女たちそれぞれのまっすぐさが、痛々しいほどいじらしい。この二人のこれからを、もっと見てみたい。そう思える作品です。
すっきりと言いたいことの伝わってくるいい文章でした。二人のデートの描写もいやみがなく入りやすい。二人の距離感が適度で心地よいです。考え方もわかりやすい。リアルですが生臭さがなく、かといって幻想的でもなく世界観に入りやすいです。妙に詩的な表現に耽読する節もないので、短編や中編、長編も書ける力があるのではないかなと感じました。このメッセージ性を保持したまま更に長い文章を書いてほしいと思いました。