「デスクリムゾン」に学ぶ、完成させることの大切さ

こんにちは、埴輪です!


皆さんは「デスクリムゾン」というゲームをご存じでしょうか?

一言でいえば「クソゲー」ですが、そう評価されるのも、この「デスクリムゾン」というゲームが、実際に販売されていたという事実があるからだと思います。


ちなみに、私は「デスクリムゾン」を実際にプレイしたことはありません。

さらに言えば、実際に「デスクリムゾン」をプレイしたことがある人はごくわずかだと思いますが、それでも、本作が「クソゲー」として語り継がれているのも、前述の通り、実際に販売されていたからこそだと思います。


どれほどクォリティが高いゲームであっても、完成しなければ遊ぶことができませんし、評価することもできません。


逆に、どれほどクォリティが低いゲームであっても、完成していれば……とても完成しているとは思えないものもありますが……遊ぶことができますし、評価することもできます。


これらのことは、ゲームに限らず小説も同じではないかと私は思います。


なぜ書籍化されたのか分からないような小説もあるかもしれませんが、それが完全な自作でない限りは、協力者がいたということで、それはすなわち、その小説にそれだけの価値があると認めている人が、作者の他にもいるということになります。


難しいのはその価値が小説の面白さと必ずしもイコールではないということで、商用である以上、売れることが何よりも大事であることは間違いありません。


それなら、作家としてデビューするなら売れる小説を書くしかない……となってしまいますし、事実、その通りだとは思いますが、この小説を世に出さずにはいられない……そういった協力者を得られるような小説を書くということも、プロではない作家ならではの可能性であり、夢というものではないかと思います。


ここで話を「デスクリムゾン」に戻しますと、恐らく、このゲームは希代クソゲーとして、これからも語り継がれていくことになると思います。


それは作者が望んだことではないと思いますが、私を含め、多くの人を楽しませてくれていることは確かなので、この「デスクリムゾン」というゲームが実際に販売されていて良かったなと思います。(実際にプレイしたいかと言えば……また、別問題ですが!)


どんな評価……好評も不評も、完成させてこそ。

どんなに面白い作品を想像したところで、それを目に見える形に完成させなければ、自分以外の誰かを面白がらせることはできません。


完成させれば、それをどうするか……小説投稿サイトで公開する、コンテストに応募する、自費出版する、電子書籍化する……は、自由です。


完成させた作品が思いもよらないような読まれ方、楽しまれ方をされる可能性もありますが、それはもう、作者がどうにかできることではないと思います。


作者ができるのは、ただ、作品を完成させること。

どうにかするなら、作品を完成させるまでにやるしかありません。


ただ、だからといって、完成させることを恐れることなく、自分の作品を書き上げていきたいと思いますし、また、書き上げて欲しいなとも思います。


──最後に。


「デスクリムゾン」のOPオープニングの流れを解析してみたところ、思っていたほど破綻していなかったということが判明し、少々、困惑しております……!


厳密に言えば、説明の仕方や情報量に問題はありますが、そこがかえって、グラフィックや音楽、ゲーム性といった全体的なクォリティと調和しているとも感じたので、バランスというものの大切さも学ぶことができたように思います。


■「デスクリムゾン」のOP


補足:謎の化け物が奇声を上げる


「クリムゾン」を取り返せ…


それは、10年前のことであった。


「クリムゾン」は奴が持っている


そいつの名前は…


Full Name 越前康介

Code Name コンバット越前

Age 29

Size 181cm 70kg


補足:迷彩服のキャラ(越前)が表示され、「デスクリムゾン」とタイトルコール。その後、実写の映像に切り替わる。舞台は森の中の戦場。銃声や「ポーウ」という謎の音が聞こえる。映像の揺れ具合から走っていることは伝わってくるが、自身や敵の姿は一切確認できない。


越前「ダニィ、グレッグ、生きてるか!?」


ダニィ or グレッグ「ああ、なんとかな」


越前「上から来るぞ、気をつけろ!」


ダニィor グレッグ「こっちだ、越前!」


越前「なんだ、この階段は!」


ダニィ or グレッグ「とにかく入ってみようぜ」


補足:階段を降りる。実写からCGへと切り替わり、扉に近づいていく。


越前「せっかくだから、俺はこの赤の扉を選ぶぜ」


補足:(赤くない)扉を開けると、銃(らしき物体)が置いてある。


こうして越前は「クリムゾン」を手に入れた


しかし今、デスビノスの放ったモンスターが


越前に襲いかかる…


○オープニングから伝わること


・主人公が越前であること。

・越前は恐らく軍人、もしくは何か特別な組織に所属してるということ。

・越前が「クリムゾン」を持っていること。

・10年前、越前は仲間と戦地にいて、そこで「クリムゾン」を手に入れたこと。

・「クリムゾン」を持っているが故に、デスビノスに狙われていること。

・謎の化け物がデスビノス、もしくはデスビノスが放ったモンスターであること。


……以上のことから、本作は「クリムゾンを入手したことで、デスノビスに狙われるようになった越前が、襲い来るモンスターと戦うゲーム」であることが伝わるため、OPとしては十分であるが、以下の情報は不明である。


・越前の情報が10年前のものなのか、現在のものなのかがわからない。

・ゲームの舞台が10年前なのか、現在のものなのかがわからない。

・ダニィとグレッグの区別がつかない。

・ダニィとグレッグの消息がわからない。

・何が「せっかくだから」なのかがわからない。


なお、「クリムゾン」の正体については、本編で語られていると信じたい。

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