仏作って魂入れず……そんな作品を書かないために
おはようございます、埴輪です!
先日、Twitterで「とある動画」を投稿したところ、あれよあれよという間に拡散し、再生数は3万3千回を突破するという、信じがたい状況となっております!
とはいえ、人によっては「たったそれだけ?」と思う方もいるでしょうし、カクヨムらしく小説の閲覧数に目を向けてみれば、一番の人気作は900万PVを超えているわけで、動画と小説、単純に比較はできないものの、一番と比較すると、そう大したことのない数字なのかもしれない……という気もしてきます。
さらに言えば、私の投稿した動画が大いに再生され、拡散されたのも、FF14の人気キャラクター「ナマズオ」が登場しているからでり、それ以外の理由があるとすれば、投稿のタイミングが良かったというぐらいで、もし私がやらなくても、他の誰かが同様の動画を投稿していたでしょうし、ともすれば、すでに投稿していた可能性もありますが、それでも私の動画が選ばれたのは、繰り返しになりますが、投稿のタイミングが良かった、ということなのだろうと思います。
……それはそれとして、私がカクヨムで投稿している小説の中で、最も閲覧数が多いのは『グリムノーツ ~小さな音楽隊~』の2,307PVですが、これはスマホゲームの二次創作であり、そうでなければこの閲覧数はなかったと思います。
ちなみに、オリジナルの小説となると『れべるわんっ! ~オンライン・ゲーム恋愛叙事詩~』の1,246PVが最高で、これが「現実」なのだろうと思います。
……とまぁ、つらつらと数字を挙げてきたわけですが、私はそれらの数字でネガティブ思考になりたいわけでも、自虐的になりたいわけでもありません!
私は再生数を増やしたいから動画を投稿しているわけでも、PV数を増やしたいから小説を書いているわけでもないと、改めて肝に銘じたくなった次第です!
もちろん、再生数やPV数が増えたら嬉しいですし、観て貰った、読んで貰った証でもありますから、増えれば増えるほど、その動画や作品の価値が高いはず……と思ってしまいがちですし、事実、そうした側面もあるとは思いますが、それだけではないということを、決して忘れてはならないのではないかと思います。
私が投稿したナマズオの動画は、6秒と極めて短いものです。
撮影にはそれ以上の時間をかけましたが、せいぜい30分ぐらいで、それに費やした労力は小説を書いたり、イラストを描いたりすることの比ではなく、ただ、それがこれまで私が投稿した全てのTweetの中で、最も閲覧され、拡散されたものだと思えば、オリジナルで勝負することが馬鹿らしくなり、流行りに乗っかりたくなる気持ちも分からないでもありませんが、その結果として得られるものは、再生数であり、リツイート数であり、閲覧数であり……ただ、それだけです。
それが欲しい、目的であるというならば、それを追求するのも一つだと思いますが、私はそれらは結果でしかないと思いますし、それだけを求めてしまうと「仏作って魂入れず」……肝心なものが失われてしまうのではないかと思うのです。
私が件のナマズオの動画を撮影した時、まさかここまで再生数が伸び、拡散されるとは思ってもいませんでした。
もちろん、再生数が伸び、拡散されたらいいなとは思っていましたが、それを目的にして動画を撮影したわけではありませんし、そもそも、撮影しようとしていたものは別のもので、撮影できたのは偶然の産物と言っても過言ではありません。
ただ、撮影した時の驚きや、これは面白いという確信に突き動かされ、動画を投稿することになったのですが、そうした私の正直な思いに共感して頂けたからこそ、このような結果に繋がったのだろうと思います。
世の中、こうすれば再生数が伸びる、リツイートされる、閲覧数が伸びる……という方法が溢れており、それが一定の成果を挙げていることは事実だと思います。
ただ、そのルールに従って作られたものは、そのルールが通用する、あるいは、そのルールを受け容れている人には面白いと評価されるかもしれませんが、それ以外の人にとっては、面白さが分からないのではないかとも思います。
私は昔、ホームページを開設していました。
そこでは小説ではなくイラストを公開していたのですが、掲示板でのやり取りの中で急に虚しさを覚え、ホームページを閉鎖した経験があります。
別に酷いことを書かれたわけではなく、むしろその逆……「素敵な作品ですね!」というコメントを頂いたのですが、それが社交辞令であることに気付いただけでなく、私もまた、そんな社交辞令を求めてイラストを描くようになっていたことに気付いた瞬間、ホームページの閉鎖をすることを決めました。
そんなホームページも、最初はただ好きなイラストを、好きなように描いて公開するだけで満足だったのですが、やがて訪問者数や掲示板へのコメントを意識するようになり、それらを増やすためにはどんなイラストを描けばいいのかと考えるようになり、毎日更新しないと閲覧して貰えなくなるのではないかと不安になり……いつしか、描くことを楽しめなくなっていました。
今では気が向いた時にイラストを描いては、Twitterやpixivに公開していますが、何より描いている時、描き上がった時が楽しいので、私はこれからもイラストを描き続けていくと思いますし、それはまた、小説にしても同じことです。
そうやって自分が好きなもの、面白いものを追求していれば、誰かの目に留まる、誰かが面白いと言ってくれる機会は、必ず訪れるものだと思います。
その数は決して多いとは言えないかもしれませんが、自分が満足のいく作品でそうした評価を得られた時の喜びは、こう書けば閲覧数が伸びると計算づくで書いた作品が評価されるよりも、きっと、嬉しく、幸せに思えるのではないかと思います!
それでも、何が起きてもおかしくないのがこの世の中です。
そんな何かを期待しながら生きていくのも、また楽しいのではないかと思います!
それに、私のナマズオ動画ぐらいの再生数、リツイート数では、間接的に小説の売り上げが伸びることはないことが分かったので、それなら、受け狙いの動画を撮影するよりも、小説を書いた方がよっぽと楽しい時間が過ごせると思います!(今後も自分が面白いと思った動画は公開していきますけれども!)
……というわけで、ちょっと珍しい経験をしたことを踏まえて、これからも正直に作品作りを続けていきたいという決意を、改めて書いてみました!
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