読書って凄い!① ~「考える」ことが、すべてだ~

こんにちは、埴輪です!


「読書って凄い!」と今更ながら実感している私です!


今日は「パスカル」の「パンセ(思索)」をまとめた本を読んだのですが、三百年以上前の言葉にも関わらず、「引きこもり」や「ブラック企業」といった現代の問題が起きる原因までもを示唆していることには、大変驚きました!(……といっても、これはあくまで私の感想であり、パスカルが諸所の問題について言及している訳ではありませんので、ご了承ください!)


本を読めば世の中のことわりが手に取るようにわかる……とまでは言いませんが、少なくとも、それを「自分で考えるためのヒント」が見つかること請け合いです!


……というわけで、今日読んだ本の中から、この近況ノートをご覧の方には興味深いであろうパスカルの言葉をご紹介させて頂きます!


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作家は自分の著作について語る時、「私達の本、私達の注釈、私達の物語」と言うべきである。なぜなら、彼等の著作には自分のものよりも他人のものの方が多く含まれているからだ。(断章四三より抜粋)

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……これはもちろん、パクリとかそういう話ではなくて、「作品には作家がこれまで見聞きした全てのものが含まれている」ということだと私は思います!

この考え方に依ると、本当の意味でオリジナル……「新しい作品」というものは存在しないということになりますが、パスカルはこうも言っています。


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あいつ(注:パスカル自身のこと)は新しいことは何一つ言っていない、などと非難しないで欲しいと思う。というのも、私の場合、新しいのは内容の配置の仕方だからだ。同じ言葉であっても異なった並べ方をすると別種の思想が生まれてくるのと同様に、同じ思想であってもそれが異なった並べ方をされると、別の論旨が形作られるものだからだ。(断章二二より抜粋)

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……これらの考えは賛否両論あるかと思いますが、大事なのは作品がオリジナルだとか新しいとかそういうことではなくて、「自分の作品は決して自分一人だけの力で書き上げたものではない」ということを、肝に銘じることではないかと思います。


私自身、多くの素晴らしい作品から影響を受けていますが、やはりそうした作品に対するリスペクト……敬意は決して忘れてはならないと思いますし、そこから新たな作品を生み出そうとする以上、より良いものを目指すべきだと思います!(いわゆるパクリと呼ばれる作品は、元になった作品と同等ないしはそれ以下でもよいという志の低さが明らかため、評価も低くなるのだと思います)


でもって。


締めとして、私は「読者にこんな風に思って貰えるような作品を書きたい!」というものを、パスカルの言葉を借りて記したいと思います!


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自然な文体に出会うと、人はすっかり驚いて、夢中になる。なぜなら、一人の著者を見ると思っていたところで、一人の人間と出会ったからだ。(断章二九)

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世の中には色々な表現方法による作品が存在しますが、小説ほど作り手と読者が密接なものは他にないのではないか……そんなことを考える私でした!


■参考文献


NHK「100分de名著」ブックス

パスカル パンセ 鹿島 茂(かしま・しげる)

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