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切ないですが、心温まるお話です。
大人になった主人公の視点で、少年が描かれているのが、余計に物語を際立たせていますね。
あやぺんさんと同じく「雪幻」のタイトルも、素敵だと思いました。
最後に、自主企画「動物関連小説」にご参加ありがとうございます。
作者からの返信
ひよく様
この度は素敵な企画をありがとうございました。
「切ないですが、心温まる」とのお言葉、とても嬉しく思います。やりきれないけど、ほのあたたかい、そんな物語を目指しているので(そのわりに、他作品はかなりひどい展開になりがちなのですが)。
また、企画を通して素敵な作品とも出会うことができましたし、ひよく様のエッセイも大変興味深く拝読させていただきました。続きを楽しみにしております。
初めまして。拝読いたしました。心が温まるお話ですね。クロの鳴き方も愛らしく、ラストシーンでの主人公の行動に、思わず読んでいて笑顔になりました。
作者からの返信
こんにちは。以前は拙作にコメントいただきありがとうございます。それがこんな間を外した返信で、面目次第もないです……
クロの鳴き方は、某藤子Fアニメのヒロインの飼い犬の影響です。年代的にいたるところで影響受けていて、自分でも面白いです。
ゆずこ様の作品はいくつか拝読しているのですが、短編「グロテスク」がことに印象強く残っています。幾度か交差したのに、多分惹かれあっているのに、やっぱり重ならない二人。こんな出会いがあるから、人は希望を抱き、同時にやりきれない。
余談ですが、フジファブリック「桜の季節」という曲のPVを思い起こさせました。
よろしければ、大変今更ではあるのですが、宜しくお付き合いくださいませ。
箱庭図書館(著:乙一)に収録されている「ホワイト・ステップ」という話が思い起こされました。同じ場所にいるのに時間軸がずれた世界で、雪の上に足跡だけが見えるという設定でした(幻ではなく、パラレルワールドみたいな)。残った雪を頼りに、なんとか意志を通わせようとする話です。
坂水さんのお話は、過去の正太・距離の離れたクロに、それぞれの姿が幻像として映る……しかもそれを現在の自分が客観的に幻として見るという、とても手の込んだ設定でした。幻は理由不明に現れたのではなく、雪が見てきた記憶が映し出されているという設定も説得力がありました。登場人物達を繋いでいるキーアイテムは、雪だった。それも「珍しく雪が降った日」だから、まさに奇跡的な現象だった。なんて素敵なんだろう。
正太とクロはすれ違う。「少年の背がだんだん小さくなる。クロはぐんぐん弾丸のごとく走る。二人の距離がどんどん広がる」と畳み掛けられるところ、どうにもできない切なさを掻き立てられて、非常に良かったです。
雪の幻燈には声をかけてはいけない・ご用心と言われていたのに、そうしなかったことでドラマが動く。確かにぼぅっと現れる幻なんて怖いから関わらない方がいい。出だしでそういう不穏な感じを出しながら、最終的には温かい結末に転じていたので、感動が増しました。設定もストーリーの組み立ても、細かいところまで手が行き届いていますね……!
文中に「雪原」と登場しますが、題名は「雪幻」となっていて、架空の同音異義語としても秀逸だなぁと思いました。こんなにも綺麗にズバッと決まった題名を付けられるなんて、羨ましい!
作者からの返信
雪幻にレビューとコメントありがとうございます。
この小品、久々に読み返したのですが、切ないけれど笑って手を振れる清々しさが我ながらぐっときて自己愛乙でした。
ずいぶん前に某公募用に書いてかすりもしなかったのですが、時折読まれこうしてお言葉いただけると書いて良かったと思います。
手の込んだ設定・・・・・・どうして思いついたんだったか・・・・・・まったく覚えがないのですが、犬、雪、雪原と書きたいものをぶち込み、その整合性をとるために「雪の記憶」としてかつ書きやすい地元を舞台に書いたような
変な話ですが、王子さんのコメントを読み、ふんふん、勉強になるなあ、すごいなあと頷いています。いや、このコメントすごいですよ、金塊ですよ、スクショです!
タイトルにも言及していただき嬉しい限りです。
乙一氏は最近読んでいなかったのですが、とても気になる内容です。ぜひ探して読んでみます。
ありがとうございます!