第9話

「ゆき、最近さらにアルファー能力が落ちているのよ」

「季節の加減でない?私も集中力が落ちているみたい」

「春先だからか」

ゆきは考え込んだすえ、コンタクトを外して眼鏡をかけるゆきであった。

「う~ん、賢さがアップされた感がする」

「そう?やはり、勉強の時は眼鏡かな」

「いいな、アルファー能力に眼鏡は関係ないし」

「とりあえず、このぬいぐるみでまた、特訓かしら?」

「やはり、近道はないのね」

と、私はぬいぐるみに動けと念じるがまったく動かない。


夜、私はベッドに横になりながら、メールを打っていた。

それでも何かがむなしかった。

アルファー能力が落ちているから?

違う、心がむなしいからか……。

毎日が平和なのに何故だろう。

ゆきは毎日があんなにも輝いているのに……。

私は窓を開け月明りに流れる雲に動けと念じる。

当たり前だが風に吹かれて雲は流れるままだ。

うん?ゆきからの返事が来る。

今は親友がいる事だけが支えだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

アルファープラス 霜花 桔梗 @myosotis2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ