ぐらうんど・ぜろ

深夜太陽男【シンヤラーメン】

第1話

都市Aに化学爆弾が落ちた。

一瞬でその都市は崩壊した。


化学物質が蔓延して危険と判断されて、その跡地は封鎖され立入禁止となった。


しかし人間以外の生き物たちはさっさとその化学物質に対応して成長し、その跡地で大量に繁殖を始めた。邪魔な人間はいないから、その跡地には自然がどんどん広がっていった。


人間たちはそれを見て口々に言う。

「化学物質のせいで生態系が狂った」

「これからもっと広がって我々の生活に害を及ぼすに違いない」

「あの森を燃やしてしまえ」


人間たちは跡地に火をつけた。


人間たちはどんどん人間が信用できなくなり、人間を殺し、人間同士で戦争し、世界中に爆弾を落とし、そしてまた森を焼いた。



地球から人間が消えるのにそこまで時間はかからなかった。

地球を囲いつつあった人間の文明はあっという間に自然が覆い尽くした。

地球は平和になりましたとさ。めでたしめでたし。




人間がいる地球も、人間がいない地球も、必然かもしれませんね。

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ぐらうんど・ぜろ 深夜太陽男【シンヤラーメン】 @anroku

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