描くのが辛いあろうシーンを全てきちんと描き切った上で迎えたラストは、胸に迫ってくるものがありました。与えられた状況はどれほど理不尽でも、そこに幸せを見出す自由までは奪うことができない……そうあって欲しいと思います。
ただ流れていく過去の回想とともに、卯月が自分の気持ちを確かめてエンディングに向かっていく姿に涙を流さずにいられない。周囲の設定はどうでもよい。この清潔で透明な残酷な世界を描き切ったことに賞賛を送らせていただきたい。
気がつけば、独特な世界観に引き摺り込まれていた。例えるなら、透明でいて、青。年端もいかない少年と少女の思いが交差して、責めたてられるように彼らは生きていく…大人になりきれない男の子と女の子の純なやりとりは、美しい一枚の絵のようで、私の胸に残っています。素敵な物語をありがとうございました。
まさかの設定で惹きつけられました。ありがとうございます
クローン同士の自分の恋。この発想はなかったです。文章も落ち着いていて読みやすいです。