時空間エンタングル

作者 悪紫苑

70

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★★★ Excellent!!!

重力波観測装置がとらえた謎の巨大天体〈ゴースト〉。
その奇怪なデータは、時代遅れの小さな観測装置でしか
検出できなかった。あいつの正体はいったい何なんだ?

〈ゴースト〉の論文を辛くも書き上げたばかりの酒井は、
素粒子研究所の女性、ヒカルからコンタクトを受ける。
というのも、2人は共同研究をしているらしいのだが。

記憶の抜け落ちた4時間と、記憶にない共同研究テーマ。
何ともいえない違和感をいだきつつも、酒井はひとまず、
量子コンピュータと格闘してデータ解析を進めていく。

第2章と第3章の理論や実験手法の説明がとても難しいが、
酒井が「要は~~だな」とフォローを入れたりするので、
ここをどうにか呑み込んだら、ノリで読み通していける。

物理屋さんの軽妙な語り口の愚痴、専門的すぎるバカ話、
詳細な理論の数々、観測や実験の装置の描写のリアルさ。
……友人にBH屋さんが複数いるので、謎の親近感が……。

BH屋さんでも、ガチ理論屋と重力波推しと観測寄りで、
ちょっとずつ視点や強みが違うから、彼らの話は面白い。
重力波を「検出した」を「うかった」って言ってたなあ。

あと、『シュレーディンガー音頭』を教えてもらった。
鰐のバシャバシャを観測しそうなほどLIGOは繊細とか、
TAMA300がXJAPANのライヴの震動を検出した話とかも。

そして、理論系の物理屋さんの論文発表ペースの速さには
驚かされるし、時には自分と比較して本当に焦りもする。
粘菌萌え女子の礼奈もカルチャーショックを感じるのでは。

文章そのものはとても読みやすいが、理論は本気で難しい。
ゴリゴリの理論派SFに挑戦したいかたには強くオススメ。
「なるほど、わからん」けれど、謎の面白さに満ちてます。

★★★ Excellent!!!

重力波望遠鏡での観測が当たり前になっている近未来。
三ヶ月前に観測された重力波は、誰もその発生源を特定できずにいた。
重力研究所の酒井は、隣の素粒子研と、なぜか量子テレポーテーションで共同研究することに……?

エンタングルメントという言葉とか、共振型の重力波望遠鏡とか。
これ読んで初めて知ったレベルの者ではありますが。
第1章のVSOP-4という語を見て、最後まで読むことを決意しました!
(反応するポイントがおかしくてすみません。)

わからないことも多々ありましたが、とにかく面白かったです。

★★★ Excellent!!!

なるほど、わからん!

早い段階で結末が読めると思ったもののあまりに面白くて読み続けた結果(と言いながら、実は随分間を置いて読んでます)、「いや、これ、続きが絶対に読みたいでしょ」となりました。

続きが読みたい50人のひとりにカウントしていただければ幸いです。

ていうか、オレ、これが本になったら買う。こんなの無料でいいのかよ。有り得ねえよ。

と思いました。

やっぱりカクヨムはSFが面白いなあ。

ということで、続き、是非、よろしくお願いいたします。

★★★ Excellent!!!

色々ハードなSFです。
読み応えあり、大変満足しました。
登場人物は全員物理専門家(含インターン)
物理の専門用語(ソフト)と多様な実験装置(ハード)が埋め尽くし、世界はもはやファンタジー
変則的なボーイミーツガールもあり、専門知識がない読者にもとっつきやすいです。

私は、続編を読みたい読者の一人です。
多くの人に読んでもらえますように。