−2℃のあたたかさ

まるで自分が雪道を歩いているかのような錯覚におちいるほど、お話の中に入り込んでいました。
読んでいて純粋に懐かしかったんです。
祖父母の古い家のにおいとか、雪の降り積もる速度とか、−2℃のあたたかさとか。そういうすべてのものが心にストンと沁みるのは、文章から感じる素直さのおかげなんだと思います。

主人公ちゃんのお兄さんに対する気持ちも本当に可愛くて可愛くて……。
《声すら聴いたことのない人の事を、なんでこんなにも考えているんだろう。》
この一文が個人的にとてもキュンでした。


読んで心穏やかになれるお話です。
ありがとうございました!