自分自身の体が心も健全にする

医学の進歩はめざましく、筋肉にはうつの症状を改善したり、記憶力をアップさせたりする力がある事が明らかになってきています。

自分自身の体が、心までも治す力を持っているというのです。


そう言えば、と思うことがあります。

子育て中の私は、気力が無くむなしさを抱え、毎日の生活がつらいものでした。

でも子供がいれば、嫌でも動かなければいけません。とぼとぼ歩いて買い物に出掛けます。

外を歩いていると、不思議と気持ちが軽くなるのが分かります。掃除をする。洗濯物をベランダで干す。重い気持ちが軽くなります。


なるほど、そういう事か!と今になって膝をうちます。

それなら、いじめる心も体を動かす事で変化するかもしれない。いじめられていても運動する事で、自信を取り戻したなら、いじめる人はいない。


家ではゲームばかりで、動く事が少ないのも子供の心に影響しているかもしれません。

大人は、子供の心に重きを置いてしまいがちですが、案外、体を動かす事に視点を変えてみても良いのかもしれません。


私が子供の頃、小学校入学の時、知能指数を計りました。その数値が低いと言われたそうで、それからの母は私を厳しくしつけ育ててきました。


小学校の算数の宿題が解けずにいると、母は私の頭を叩き、ののしりながら教えます。その間私はずっと泣き続けます。

今思うと、母と父はしょっちゅう喧嘩していましたから、不満のはけ口に私はなっていたかもしれません。

マンガは禁止。週に三日、土曜日も嫌いなお稽古へ。

元々の性格も災いしたのかもしれません。

小さい私は口答えもせず、我慢強く生きてきました。

いっさい、ほめられた事はありません。


がんじがらめにされたような心の私は家を出るという考えは浮かばず、大学生になると、家に居ながら、何も話さず母を避けて生きてきました。自分自身の人生を生きている気がせず、暗い気持ちでつらい毎日でした。


結婚してやっと家を離れましたが、愛情を感じずに育った私は、生活する意欲も喜びもなく無気力でむなしさを抱え続けます。


母には子供の頃つらかった事を説明しますが、あんなに大事に育てて金銭的にも出来る事をしてきたのに、と言い続けます。

母には理解できない様で、どこまでも平行線。

もう話しても仕方ない。


生きる意欲と自分に自信を取り戻すのに、本が必要でした。

読みながら、内容を自分なりに理解して腑に落ちます。


先祖は私へと魂をつなぎ、先祖達は私に希望を託している。

「先祖にとって唯一の大切な遺産は私だ」という思いがこみ上げてきます。


「彼らの思いが私の中で生きようとしている。あらゆる人の体と心が私自身になっている」と思うと「彼らの為にも大切に生きていこう」という意欲がわいてきます。

同時に「私は私のままで良いんだ」という自信もわいてきました。

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