もとはと言えば私達親世代の責任

人と話をするときは顔を見て相手の気持ちを推しはかること。相づちを打つこと。

当たり前の事で、わざわざ言葉にして伝える事など考えもしなかった。

私達親が伝えてこなかった。


身内同士ならいざ知らず、他人同士。

まず「すいません」の言葉と姿勢は、たとえその場しのぎでも相手への礼儀です。

私達大人の責任です。

いくら気に入らない相手でも、

年上の人には敬意を払う態度と言葉遣いが必要だと言葉にして伝えてこなかった。

当たり前の事だから。


今さら反省しても子供は素直だった小さな頃に戻らない。どうしようもない。


今では注意されるとまず「むかつく」らしい。子供達の心が変わってしまった。


行き過ぎたあおり運転から大事故になった事件がありました。この場合は明らかな悪意があり論外です。

その後「あおられた事が何度かあります」と被害者の様にインタビューされている場面をたびたびテレビで観ます。

でも、迷惑なマイペース運転が、あおりを誘うと思う時があります。


高速道路で走行車線と追い越し車線がある場合です。走行車線で、ゆっくりマイペースで運転する車があっても許されます。たとえ車間距離を空けすぎて割り込まれても仕方ない。急ぐ車は追い越し車線を走れば良い。

走行マナー。


ところが、すいている追い越し車線をマイペースで走る車があると、二車線ともふさがれてしまいます。

車の中で「とろとろ走るな!左側を走れ!」と運転する夫はイライラ。

さすがに私が「まあまあ、抑えて、抑えて」となだめます。ここはガマンの運転です。


若いドライバーの車がマイペース車に接近しますが、マイペース車は「我れ関せず」

気がつかない人だと諦めるしかありません。


マイペースな運転手は一体誰…と見れば、そこに私と同世代の人間が。

あぁ、私達自身が自己中心の人間だったんだ!

手本に出来る人間が子供の周りに居れば、わざわざ教えなくても良いのに、悪い手本しか居なかったんだ。

そりゃあ、子供が気配りできる人間に育つはずがない!

気が付くのが遅すぎた。

仕方ない。


スーパーで他人同士肩がぶつかれば、思わず「すいません」「ごめんなさい」の言葉が出てくるもの。今では目も合わさず黙ったまますれ違う。

私達親世代が子供の心を育てる力量がなかった結果がここに。

今さら気を揉んでも後悔しても仕方ない。


もうこれからは、周りに関心を示さず、お節介な親切心など持たず、用事を済ませてさっさと立ち去るのみ。

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