保健室の思い出と子供の体

娘が中学生の頃、腕の関節や目の回りが赤くなり痒みが出るアトピー性皮膚炎になっていました。症状は出たり治まったりと安定しましません。


その為、母親の私は普段から食事に神経質になっているにもかかわらず、私は保健室に呼び出され、食事の指導を受けました。


保健室の先生は、言葉は婉曲ながらも、食事がおろそかになっているのでは、…と、私に探りを入れられている様で気分が沈みます。

「朝に御味噌汁が良いですよ。…」


「あなた以上に朝から晩まで子供の食事の事ばかり考えてます!」

と心の中で叫びますが

「はい、その様に致します」

まだ若かった私は、心で抵抗しながらも、神妙に先生の話を聞いていました。


結局、原因はチョコレートでした。娘もチョコが悪いと判っていながら、お小遣いで、こっそりチョコを買っては食べていました。

チョコを我慢すればきれいに治ります。


まったく子供の悪知恵には泣かされます。


今ではチョコレートを食べても痒みも無くすっかり治りました。体は成長と共に変化していくものです。


いまだに『保健室』と聞くと、嫌な思い出がよみがえります。


もう一人の娘は幼稚園に入る前まで、受け口で、このまま下の歯が上の歯より前に出たままにならないか心配します。

歯医者に診て貰うと「しばらく様子をみましょう。」でした。

そのうち自然と治ります。


孫が赤ちゃんの時分、右目に軽い斜視がありました。皆心配します。

眼科医に診て貰うと「しばらく様子をみましょう。」でした。

4歳の入園時には治っていました。


子供の体の成長には、一喜一憂させられます。

その子なりの育ち方があるのに、母親は待ちきれないものです。


かつて私の母も、私の体の事で心配した事がありました。

私が高校1年生の頃、まだ生理がありませんでした。背も小さい方でしたから、さすがに母も私も相当心配しました。

医者に診て貰っても「心配ありません。暫く様子をみましょう。」でした。


1年生の12月に、やっと初潮が訪れます。

私も母も、飛び上がって喜びました!

すると2年生になった4月の身体検査の時、身長を測りますと6㎝伸びていました!

一年間で6㎝の数字に、測定した先生もビックリ! もう一度測り直しますが、やっぱり6㎝でした。

体育会での整列で、一気に一番前に並ぶ事になります。まさか、こんなことになるとは夢にも思っていません。

しかし勿体ない事に、私は運動が苦手で高い背は役に立ちませんでした。

結婚してからも、足の早い娘より背が高いのは、全く無駄なものです。


その後毎月の生理は面倒だと思うものの、痛くて辛い、イライラする、不規則な周期等の心配事は私には無縁でした。

結婚してもすぐ子供に恵まれ、娘の不妊治療の苦しみを知りません。


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