第5話寝坊
こちら現場の雫です。
私は今ありさちゃん宅の前にいます。ちなみに3歩歩いたら私の家の前です。
現在時刻は午後2時。つまり14時ということです。
ありさちゃんとの待ち合わせの時刻は1時30分でした。
もしかして明日の午前1時30分だったのでしょうか。はたまた日本の標準時刻ではないどこかの国の標準時刻で話されてしまったのでしょうか。
答えは唯一一つ。教えてくれるのは15分ぐらい前に聞こえた大きな叫び声。
「もうそんなに食べられないよー!」
ありさちゃんの声です。彼女の部屋は道路側にあるため、ちょっと騒いだり叫んだりしちゃうと聞こえちゃうんですよね。
そんなことはさておき。もう食べられない?お昼ご飯を食べたばかりの13時45分頃にもう食べられない?!
ありさちゃんは時間に遅れることがたまにあるので待つのは慣れていますが…
もうこれは断定しましょう。
彼女は寝ていると!!(ババーン)
「いや、寝言でかいな…」
決まりました。これは俗にいうモーニングインターホンってやつですね!
?ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポ?
?ガチャ!ドタドタドタドタ?
うん。やっぱり騒ぐと聞こえちゃうなあ…
「はいどなt…ああ雫ちゃん!どうしたの?そんな鬼の形相して~イヤダナアーナニカアッタノー」
「ありさ…なんでパジャマなの…」
「寝るときはパジャマなの!私決めてるの!」
「なんであと少しで寝るって時にパジャマ着て寝るんだよ!」
「だって眠いし、時間になるまでに寝ちゃいそうだったんだもん!」
「机にでも突っ伏して寝てろよ!」
「雫ちゃんじゃあるまいしそんなことできないよ!寝るときはベットって決まってるの!」
「ハァ…わかったよ…わかったからとりあえず着替えて準備してきな…1時間遅刻だよ…」
「ごめんね雫ちゃん。すぐ仕度するから待ってて!」
メールも電話もしたのに出ないんだし…もう車掌さんが使ってる目覚まし道具でも使ったらどうなのか…
?ドタドタバタバタ?
準備せずに寝たとかどれだけマイペースなんだ…
「ごめんお待たせ!どこ行く?」
「1.鍵閉めてない。2.行く宛てなしに幼馴染を誘わない。」
「ああっ!雫ちゃんナイスアドバーイス!ありがとうね!」
3.ちゃっかり手を繋がない。
「もう中学生なんだし行く場所決めとくとか寝る前に準備するとかしなよ…」
あとちゃっかり手繋ぐなよ…
「とりあえず駅前いこ!そこまで行く間に何するかはかんがえよー!」
「んー中学校の準備は入学前に済ませちゃったしなぁ…文房具類は必要ないし…」
「えっバス来てるじゃん。雫ちゃん、走るよ!」
これは波乱が起きる予感…
乙女の気持ちはフクザツです。 宮爪 モカ @Miyatsume
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。乙女の気持ちはフクザツです。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます