第53話 初のメンバー作成! ホラーLARPで背筋ゾクリ
最近、続々とメンバーからのシナリオ作成や、GMをやりたい!という声が上がり、とっても嬉しいレイムーンLARP。そして今回は、こんな声が上がったのである。
「ゆーさん! 私、メメント・モリでホラーLARPをやってみたいんです」
これは、メンバーの五味さん(※1)からのお話だった。カトゥーさん(※2)もGMとなり、二人でゲームをやってみたいとのこと。
(※1)五味…レイムーンLARP設立当初より参加してくれている一番の古株さんにして、レイムーンLARPきっての万能な錬金術師。おそらく日本のLARPサークルでは史上初になる安全なLARP武器を作成し、革細工による革鎧を生み出し、マントや衣装も作成お手の物、3Dプリンター出力による小道具も万全。その上、GM経験も積みつつある。恐ろしい子…!!
(※2)カトゥー…五味さんと同じく、レイムーンLARP設立当初より参加してくれている一番の古株さん。五味さんとはご夫婦の間柄。奥さんが錬金術ならば、旦那さんはキャラクター演技に長けた御仁だろう。五味さん作成の武器・装備に身を包み、魅力的な演技と最高の判断を下せるナイスガイである。彼がNPCを担当してくれた時の安心感は特筆もの。
もちろん、二つ返事でOKだ。二人のゲームなんて、どれだけ素敵なものになるだろう! しかも、著者はPCになっても構わないと言ってくれるではないか…!! 実は、著者がホラーLARPでPCになれることも、レイムーンLARP史上初のこと。これは快挙なのである!!
というわけで、いそいそと私はPCの準備を行うこととなった。私のキャラクターはクラスが「学生」だ。どうせなら、昔から憧れた姿になってみたいなーと思い、ミリタリーマニアの女子大生を作成。衣服もミリタリーっぽくなれるような、ジャンパーとタンクトップ、迷彩柄のジーンズを古着屋で見つけて買い付けた。
そして、LARPゲームといえば楽しい悩みの種、各種スキルを使うためのアイテム類の収納も課題だった。これはどのゲームでも言えるが、いかにコンパクトに持ち歩き、必要な時に取り出せるかが鍵になる。悩んだ末、腰につけるタイプのバッグを使い、工具などを持ち歩けるように工夫した。
さて、いよいよゲーム当日。いかにも濃すぎるPCたちが集結する。彼らのそれぞれの設定を活かした服装が着られ、ゲームの火蓋は切って落とされた!!
シナリオ内容は割愛するが、ホラーLARPはファンタジーLARPとかなり違って、様々な点がまた新鮮だ。PC間に信頼関係を作るべく奔走したいが、それぞれに秘密ともいえる「本性」を持っており、話しかけ方次第では敵にも味方にも変わってしまう。このスリルは何物にも代え難く、システムルールを作った本人である著者ですら、「うわあ、このルールよく出来てるわ…」と思ってしまったくらいである。
結論から言うと、実はメメント・モリルールによるホラーLARPのプレイヤーとしては初心者である著者は、人間関係の構築がうまく掴みきれず、協力者を側にうまく置けぬまま、時間切れとなってしまった。また、様々な要因で、最終的にはなんと全滅バッドエンド!
しかし、しかしである。
本当に、楽しかったのだ!!
ポストアポカリプスになってしまった世界ですら、清々しいくらいに笑えるのである。これは、LARPゲームを本当に心の底からやり切ったからこそ出せる笑いなのだろう。それはそれで、アリなのだ!!
残念ながらバッドエンドになってしまったが、カトゥー&五味夫妻はリベンジを狙いたいと息巻いてくれていた。私としても、これがハッピーエンドになる未来が見てみたい。次からはきっとNPCかサブGMでの参加になるだろうが、心から、そんな未来が見てみたいと思った。
そして、カトゥー&五味夫妻がリベンジに燃えているのもまた、私はとても嬉しかった。レイムーンLARP内で出来る練習も兼ねたゲームとはいえ、最初のゲームでバッドエンドになるということは、落ち込んでしまうことも多いだろう。しかし、PCたちが笑って「楽しかった!」と話していることもあるだろうけれど、不屈の精神で挑んでくれる、その心意気は頼もしい。
今後は、どんどんメンバーからのホラーLARPも作られていくかもしれない。その時に、どんな恐ろしい話になるのか、背筋が凍るのか。今からとっても楽しみだ!
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