第37話 夏コミはホラーLARPシナリオ集!?
暑い夏がやってきた。ぼくらの暑い夏である。
これだけは全力で言おう。
「───日本の夏は殺しにかかってる」(真顔)
全力で殺しに来る夏だが、同時に楽しい祭りもある。夏のコミックマーケットだ!
実は今年から、サークル参加は冬から夏に移行することとなった。理由は、代表と妻である著者の親戚関係が12月はどえらいことになるだめである。師走とはよく言ったものだ。
というわけで、新刊を作らねばなるまい。私たちは何を作るべきか話し合うことにした。
「中世ファンタジールールブックを作りたい所だけど、ちょっとまだ無理かな」
「それより、ホラーLARPを推し進める形にしよう」
「やっぱり日本人は、スタートパックが無いと行動に起こしにくいみたいだからな」
実際、TRPGでも全て用意されたシナリオ集があるように、人はスタート段階で全て揃っていないと「試しにやってみよう」とは考えられないようだ。人を集めてやるゲームであることは間違いないので、失敗したく無い気持ちも分かろうというもの。
「じゃ、シナリオ集かな?」
「そうだね。その上で、TRPGなら文字と簡単なマップだけでいいけど、LARPゲームだとそういうわけにはいかないから…」
「各自用意してもらうものはどうしても必要か。それはわかりやすくリストアップしておこう」
「その上で、画像や音声の加工が難しいものは、総じてこちらで用意してしまおう。サーバーにUPしておいて、ダウンロードしてしまえばほぼ揃う感じで」
というわけで、Photoshopで加工なんてできないよ!という方にも優しいスタートパックが爆誕したのだった。これは何か間違いがあった際にも気軽にこちらで修正が効くのでありがたい。
「とはいえ、もうひと捻り欲しいな」
「んー。いくつ収録する?」
「2つが限度かなー。この忙しさだし」
ちなみにこの時点で、京都LARPセミナーや6月、7月のゲームの打ち合わせをフル回転で行っている。とても早めに作業することなどできない。今回はコピー本だろう。
「そんなら、いっそのこと、1ルームで、GMも一人、プレイヤーも一人でできる、気楽なゲームはどうよ?」
「えっ、ゆーさん、そんなんできるの!?」
「できるよー、シチュエーションと工夫次第でいくらでも。我々は多人数であることを前提にしすぎているのだよッ」(ドヤァ)
という著者の働きかけもあり、このシナリオ集の目玉である1ルームで、GMも一人、プレイヤーも一人でできるコンパクトLARPゲームを収録することとなった。ざっくりとした内容としては、一人暮らしの1ルームに変な霊が現れて…このままだと呪い殺される!? といった感じだ。味わいとしては『リング』、『呪怨』に近いだろうか。
こうして、現代ホラーのシナリオ集は着々と作成していくのだった。……というか、作成、完成していくはずである! 8月10日現在、絶賛作業中なのだ!!
「くっ。当日には、間に合わせてみせるッ!!」
固く誓いつつ、著者はパソコン画面と睨み合っている。
夏の聖戦は、すぐそこまで迫ってきていた───
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます