第24話 冒険企画局ラジオ「冒険TV」での紹介!

 さて、2015年9月辺りのこと。インセインLARPの繋がりで取材に来られていた、冒険企画局から連絡が来た。実は、取材の時点で冒険企画局が放送するUstreamの生放送ラジオ「冒険TV」にこのプレイリポートを放送しても良いですか、とご連絡がきていたのだが…


「その件について、打ち合わせしたいと思いまして。うちの桜葉と打ち合わせする形でいかがでしょうか? 最寄りの駅にてお待ちしております」

「わかりました!」


 というわけで、なんと桜葉星菜(※1)さんとの地元(入間市)打ち合わせと相成ったのであった! 至福なり!!


 (※1)桜葉星菜…通称「せなっぱ」。冒険企画局の眼鏡が似合うかわいい系女子。かわいい系女子と侮るなかれ、一度某コンベンションにてGMをして頂いたが、シナリオの楽しさはもとより、絶妙な戦闘バランスとプレイヤーへの気配りが細やかなのだ。眼鏡女子恐るべし。


 実は、冒険企画局は西武池袋線大泉学園駅にあり、我らがレイムーンLARPスタッフの最寄駅である入間市駅とは電車で一本20分程度の距離の比較的ご近所さんであるため、これが実現したのである。

 入間市駅周辺といえば著者の庭のようなもの。ましてや打ち合わせに適した駅近カフェなど、一つしか無いではないか。我々は合流後、すぐさまTuuliに向かった。

 Tuuliは穏やかな音楽が流れる癒し系カフェである。著者は実は、耳に障害があるわけでは無いのだが、元々大勢の中の話し声の中に混じると言葉を認識できなくなる特殊な脳構造をしてしまっているため(騒がしい飲み会では会話できず悲しいことになる)、スペースの関係上大勢ごった返す場所では物理的に無く、適度な人数で気楽に話し合えるこのカフェがお気に入りだ。


「それでは、いくつか放送の中で確認したいことをお話しましょう」


 桜葉さんはランチを注文しつつ、原稿の中で間違ったことは話していないかどうか、付け加えるならどこか、さらに何を話すと良いか、使用写真はこちらで宜しいか、などの細かな確認をして頂けた。やはり丁寧な気配りを感じられ、好印象であり、さすがプロだなあ、と私は一人感激していた。

 概ねOKですとお話ししつつ、私もランチを頬張る。美味い。ここのランチは格安というわけでは無いが、これだけの質ならば払う価値ありと判断できる品質を確保できている。そのまま、流れるように軽やかに、甘味へと移行する我々。


「……ふう。大体こんな感じで宜しいでしょうか?」

「大丈夫だと思います。色々ありがとうございます」

「いえ、LARPゲームは本当に素敵だと思いますので!」


 詳細は敢えて省くが、LARPゲームについての様々な可能性を二人でお話させて頂いたのは本当に楽しく、嬉しかった。ありがたい。心から感謝である。実に美味しい珈琲を味わえる時間となった。

 かくして、打ち合わせは終了し、お渡しするものをお渡しして、いよいよ放送当日を待つ形となったのだった。


 2015年10月22日の22時。今か今かと待ち構える我々スタッフ。正座待機とは、まさしくこのことである。

 しばらくすると軽快な音楽が流れ、「冒険TV」のUstream生放送ラジオがスタートした。桜葉さんがメインパーソナリティとなり、幾人かのゲストと共に「本日のお菓子!」とまずはお菓子トークでスタートしていく。良い番組である(著者はお菓子が大好きです)。

 そして、ついにその時間は訪れた。


「レイムーンLARPさんで行われたインセインとLARPゲームを合わせた、インセインLARPの取材に行ってきましたー!」


 実際にプレイされたえぬえぬさんや、見学されたぐげぺんさんも招かれ、貴重な体験談を語って頂けた。


(※ここにUstreamのアーカイブURLを掲載する予定でしたが、捜索したところ発見出来ませんでした……うろ覚えの記憶で申し訳ありませんが、記憶の中の話を簡単に再現します)


 ざっくりとした内容は、こんな感じである。


「まず、最初のプロローグ? モノローグ? が素敵だったんですよー。引き込まれる感じでした」

「ふむふむ。もしかして、これですか?(と、原稿に記載していたものを読み上げる桜葉さん。たまたま、概要を伝えるもので用意していた)」

「そうそう、ちょっと文面は少し違うけど、そんな感じ」

「私は女探偵で参加したのですが、すごく楽しかったです! まず、暗闇の探索がとても雰囲気が出ていて、公共施設だってことを忘れそうなくらい。正気度が減っていくと狂気に陥ってしまうルールも良かった!」

「10分間狂気の演技をしなくちゃいけないんですが、突然笑い出したりとかね〜」

「笑っちゃったのが、全員狂気に陥っちゃって、刃物を舐め始めたり、笑い出したり、泣き叫んだり、暴力衝動で襲いかかる人が出てきちゃったり、あれは阿鼻叫喚だったよね〜」

「うん、爆笑しちゃった。ゲームの進行がストップしちゃったんですよ」

「GMさんが頭抱えてましたよね〜」


 ワイワイと楽しさを語ってくれるお二人。撮影された写真も映像として流れる。そして、話は小道具のことにも差し掛かった。


「今回は、レイムーンLARPさんに実際に使われた小道具をお借りしてきましたー!」


 わさっと使われた小道具が映像に映し出される。鍵や、手帳、仕掛けに使われた小さな置物などが並ぶ中、なんと『作り物の切断された足』が…!!


「あっ、ちょっとグロいものが見えておりますね!」

「あっ、ちょっと放送的にヤバイもの見えちゃってますね!」


 というわけで、少し焦点をぼかして放送したりする軽いハプニングも。


「すべてはお見せできませんが、こういうLARPゲーム専用の作り物の『足』とか、ホラー演出上使われる小道具も結構すごかったですよ」

「地面に血だまりとかも表現できてましたしね」

「血の海って表現も、ちゃんとされててビックリでした!」

「やっぱり、TRPGと比べて、視覚的に表現されると臨場感が違いますね。あと、五感を意識されてるとのことで、ラジオから音声が流れたりするんですよ」


 と、実際にそのラジオの音声も流される。(この音声については、第22話で掲載した音声URLリンクと同じものだ)


「うわー、ちょっと引きそうになるくらいすごい怖い…!!」

「ただの会話なんだけど、ノイズとかもちゃんと入ってて、怖かったですよー」

「でも、重要なヒントだったりするので、怖いけど聞かなきゃ!って感じでした」


 そして最後に、またインセインLARPがあれば参加したい、とお言葉を頂き、感無量となる。ルールを作成された企業の方に言われるなんて、これほどの嬉しさはあろうか、いや無い!!(反語)

 楽しい時間はあっという間に過ぎ、レイムーンLARP及びインセインLARPの紹介は無事終了となった。そして最後に、桜葉さんのありがたい告知が!


「実は、11月に素敵なイベントがあるとお聞きしまして。野外で行う野外LARPゲーム! キャンプの半分を貸し切って野山でゲームしちゃおうってことらしいのです!」


 そう、11月に行われる野外LARPゲームの告知もしっかり発信して頂けたのだった。ありがとうございます! とスタッフが心から感謝したのは言うまでも無い。

 11月の野外ゲーム。

 この時点で10月。

 我々の最大の戦いは、もう、すぐそこまで迫っていたのであった。

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