第10話 小道具を用意する
さて、ひとつ実質的な問題が横たわる。それは、
・小道具、衣装等の管理スペース
・運搬方法
これらが固まっていないと、今後荷物があふれかえって収拾がつかなくなる。実際、LARPゲームは贅沢なだけあって、用意する小道具や衣装、布などがどうしても増えるゲームなのだ。どうにもならなくなる前に、そして予めサークルをスタートさせる前に、ある程度の対策は済ませておきたいと思った。
小道具は、いわゆるLARPゲームのキモにあたる。しかし前話でお伝えした通り、使い切りばかりになってしまうとコストがかさむばかりなので、できるだけ使い回しが出来るように工夫することにし、同時に毎月でも簡易に用意できるようにした。
以下の作業は、すべて筆者一人だけの労力で毎月作られていくことになる。
・台詞カード作成
・プロット印刷
・配置図印刷
・小道具の紙媒体のもの作成・印刷
・百均に買い出し
かなり多いが、そんな中でも、工夫を凝らすことでいくつかの労力を減らすことができる。
・台詞カード作成
テンプレートを用意しておき、プロット文からコピペすれば済むようにしておく。
・小道具の紙媒体のもの作成・印刷
土台の木板に印刷した紙を貼り付けることで使い回すことができる。紙媒体のものもテンプレートを作っておき、ゼロから作ることを極力避ける。
例:
羊皮紙の手紙→羊皮紙のような質感の紙テクスチャを土台に使う
石の台座の魔法陣→石のような質感のテクスチャを以下同文
印刷は、白黒で済むものは自宅で印刷。カラーで欲しい時は近くのセブンイレブンでカラーコピー印刷して出す。こちらの方が自宅でプリントするよりクオリティが高めだと思った。(インクジェットだとインク詰まりで毎回プリンターを壊してしまうため、モノクロ+レーザープリンターである著者宅の事情もあるが…)
・100均に買い出し
どうしても手持ちにないものは買い出しだが、これも使い回せることを前提に購入する。
例:
茶色い瓶→薬瓶や毒瓶に見せられる
プラスチックの宝石のおもちゃ→マジックアイテム、特別な仕掛けの鍵に使える
こんな風に、使い回しの工夫は最大限に行った。しかし、それでも量は多くなりがちだ。そこで、筆者の自宅(団地)の押入れや空いているスペースを最大限に活かすことにした。
まず、小さな小道具が押し入れケースに2つ分。
衣装ケースはすべて合わせて押し入れケース3つ分。
さらに、玄関先からすぐに動かせるように、常に持っていくものや、次回に用意した道具全てをスチールラックに載せている。このサイドに、NPC用の武器をケースの中に入れて置くような形となった。
運搬は、スタッフの運搬力に委ねられる。とはいえ、実はレイムーンLARPスタッフも原付は持っているものの、車は持っておらず、積載には限界があった。ひとまずは徒歩であり自転車の星屑と、著者の原付をフル回転させて積載し毎月持っていくことになったのである。(※1)
※1)…ここについては、後述のワークショップにてさらに1人スタッフが増え、彼の別名ピザ屋さんバイクに積載してもらうことにより、大幅に積載量が増えた。しかし、その1年後には彼も一身上の都合で遠い地に引っ越すことになり、車を持つメンバーに頼み込んで、積載を以降お願いすることとなる。
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