第14話SciFiに葛藤は存在しない
小説に限らず演劇でも映画でも、およそストーリーがあるものにおいては「
プロップのファンクションは旧ロシアの魔法昔話、100話ほどを分析した結果です。「旧ロシアの魔法昔話か」と言うなかれ。ハリウッド映画を観て、プロップのファンクションで分析してみてください。これが結構分析できます。まぁ、これはちょっとズルな話ではありますが。それではあっても「旧ロシアの魔法昔話か」で済ませていいものではないことは言えるでしょう。
これの予備部分を除いた出だしは、「加害」、あるいは「欠如」です。これが、解決の対象となる葛藤に相当します。葛藤の提示から解決までの過程は、概ね冒険になります。
さて、では「SciFiに葛藤は存在しない」と題しているのはなぜかの説明に入ります。どういう物語であろうと、その登場人物の周りには空気が存在するでしょう。雰囲気という意味での空気ではなく、窒素、酸素、二酸化炭素などからなる空気です。これは物語が始まる前も、終ってからも存在します。宇宙船から空気が漏れるという物語でないかぎりは。
SciFiにおける
「成り下がる」という言葉に何かしら反応する人がいるかもしれません。
偏見込みで、推理小説(あるいはドラマでも映画でも)を例に挙げましょう。犯人が捕まり、物語が終るでしょう。はっきり言ってクソです。犯人が捕まったことで読者はカタルシスを得るかもしれません。推理小説以外のものでも、
なぜクソなのでしょうか。それは解決することがわかっているからです。著者がペンをとろうと思った瞬間に、もうその物語は終っているからです。あとは、どれだけ読者を馬鹿にするか、あるいは読者の猿ベースの脳機能が満足するかという話だけだからです。
先にボドゥの「根本的な違和感」という言葉を引きました。それは解決するものでしょうか。それは発生し、消えるものでしょうか。そうではないからこそ、少なくとも文芸論あたりの言葉としての「葛藤」はSciFiには存在しえないのです。
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