第2話けんていろうくん

パラノイア


「静だのう、こうしていると今起きていることがうそのようじゃ・・・・・・」


パラノイアは、月を見ながらそういった。


ミザンは言う。


「そうですな、陛下、しかし、私には嵐の前の静けさに聞こえます・・・・・・」


パラノイア


嵐の前の静けさか・・・・・・」


ハーレンは特に何も言わなかったが、2人とも気にしなかった。


3人は歩いて、パラノイアの部屋に着いた。


なかに入ると、豪華な部屋だった。


寝室には、大きな机と椅子があった。


机にはワインとグラスが置いてあった。


3人は椅子に座った。


パラノイア


「さてと、しばらく休憩じやっ、何を話すかの・・・・・・」


と言った。


3人は、しばらく無言だった。


パラノイアが沈黙を破った。


「ところで最近、うわさで聞いたのだが・・・・・・この国にけんていろうくんが来ている


らしいの・・・・・・」


ミザン


「はっ、陛下、うわさによれば、ある酒場で、15人の男たちが、2人組にあらぬいちゃもん


をつけたらしいですな・・・・・・」


パラノイア


「ふむ、それでどうなった・・・・・・」


ミザン


「2人組の男の1人が剣士らしく、その者が10分もたたないうちに、15人を打ち倒したらしい


です。


そして、その者が持っていた剣には、けんていろうくんの紋章が刻まれてあったそうで


す・・・・・・」


と言った。


パラノイアは「ふむっ」と言った。


ハーレンは言う。


「殿下、暗黒の戦士ですね・・・・・・ぜひ、今回の


戦いに参戦してくださればよいのです


が・・・・・・」


パラノイアは天井を見上げて、呟いた。


「ブラッドソードか・・・・・・」


と言った。


けんていろうくんとは、巨大な魔術を使う者であっ


た。


そして、パラノイアが呟いた、ブラッドソードとは、


魂をすいとる魔剣の事を言っていた。


この世界で、最高の戦士である、剣聖バイザと言う人


物であった。


常にけんていろうくんとを守っている最強の戦士であ


る。


この2人は、さきの戦いで、パラノイアと一緒に戦っ


た、古き友人であった。


パラノイアは言う。


「して、その後のけんていろうくんの行方はどうなっ


た・・・・・」


ハーレンは言う。


「それが、殿下、行方がわかりません・・・・・・」


と言う。


パラノイア


「そうか、しかし、時が来ればまたで会うかもしれん


な、また、酒でも飲みたいものだの・・・・・・」


といって、悲しい顔をした。


ミザンとハーレンは、王の気持ちを察して、心がいた


んだ。


しかし、けんていろうくんは、気まぐれな人物であ


り、今回の戦いに参戦するとは限らなかった。

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コライド戦記 @takesi99

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